オーチス・エレベータ・カンパニー

オーチス・エレベータ・カンパニーの詳細

オーチス・エレベータ・カンパニーは、アメリカを基盤としたエレベータ製造業者であり、現在では世界最大のエレベータ会社として知られています。もともとはユナイテッド・テクノロジーズの一部門でしたが、空調事業のキヤリアと共に独立した企業となりました。

設立と歴史

この企業は1853年にエリシャ・オーチスによって設立されました。エリシャはエレベータの落下防止装置を発明し、それがエレベータの安全性を大きく向上させる要因となりました。設立当初、ニューヨーク州ヨンカーズに工場を構え、エレベータの販売を開始しました。1854年には、ニューヨーク万国博覧会でその落下防止装置のデモンストレーションが成功を収め、注目を浴びました。

その後1950年代に入ると、オーチスは自動化に向けた技術革新を進め、初めてオペレーターが不要なエレベータを設置しました。さらに、1979年には完全なマイクロプロセッサ制御エレベータの導入と、1989年にはリニアモーター駆動のエレベータを発表しました。

世界中の展開

オーチス・エレベータ・カンパニーは、現在の本社をコネチカット州ファーミントンに置き、日本国内外で広範囲にわたって従業員を擁しています。アメリカ国内に約6万人、国外には5万1000人の従業員が働いており、世界中のオーチス製エレベータは180万基、エスカレータは11万5000基が稼働しています。さらには、150万基のエレベータとエスカレータの保守点検も行っています。

主な設置例

オーチスのエレベータは歴史的な建造物にも多くて採用されています。例えば、1887年にエッフェル塔、1900年の自由の女神、1931年のエンパイア・ステート・ビル、1948年の国連本部事務局ビル、1967年の世界貿易センターのツインタワー、そして1968年の霞が関ビルなど、数々の象徴的な建物に設置されています。

商標とその他の製造物

「エスカレータ」はもともとオーチス・エレベータ・カンパニーの商標であり、今では商標権を放棄しています。また、同社は防衛産業向けの艦載機用エレベータも製造しており、多様な分野での技術力を充実させています。

結論

オーチス・エレベータ・カンパニーは、革新と安全性を追求し続ける企業です。多くの国々でエレベータの設計・製造を行い、その技術は今なお進化を続けています。未来の移動手段を支える重要な存在と言えるでしょう。

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