カジバ

カジバ（Cagiva）について

カジバはかつてイタリアで存在した著名なオートバイメーカーで、1950年にジョヴァンニ・カスティリオーニによってヴァレーゼで設立されました。ブランド名「CAGIVA」は創業者の名前と地名のイニシャルを組み合わせたものです。1978年には、カスティリオーニ家の二人の息子、クラウディオとジャンフランコがアエルマッキをハーレーダヴィットソンから取得し、オートバイ製造へと事業を転換しました。これにより、カジバは様々なレースで数多くの成功を収めることになります。

歴史的な背景

カジバは1978年にオートバイ市場へ進出し、その翌年には125ccから350ccの2ストロークエンジンを搭載したモデルを8種類生産。年間生産台数は約40,000台に達しました。このように、イタリアでは数多くの小・中規模のオートバイメーカーが存在する中で、カジバは唯一日本のオートバイメーカーに対抗できる規模を誇っていました。また、カジバはハーレーダヴィットソンのモデルを製造し、そのオフロード部門を強化。特にモトクロスレースにおいてはWMXシリーズを通じて数々の勝利を収めました。

1983年にはドゥカティからの4ストロークVツインエンジンの供給を受け、大排気量市場に進出。1985年にはドゥカティを買収し、ブランド名をそのまま残すことになりました。以降も、モト・モリーニ、ハスクバーナ、MVアグスタを次々と傘下に持ち、特に1991年にはMVアグスタの商標を取得しました。

レーシングの成功

カジバは1980年代初頭からダート用バイクを製造し、同時に北米の販路を拡大。1985年にはロードレース世界選手権（WGP）の500ccクラスに参加し、数多くの成功を収めることになります。特に、エディ・ローソンは1992年にハンガリーグランプリでカジバに初の優勝をもたらしました。また、ジョン・コシンスキーもカジバに貢献し、1993年にアメリカGPで勝利を獲得。レース界におけるカジバの存在を確立しました。

モトスポーツの偉業

カジバはダカールラリーにおいても大きな成功を収めており、エディ・オリオリが1990年と1994年にエレファントで優勝しました。これらの成功はカジバのブランドイメージを高め、世界的な認知度を向上させる要因となりました。

しかし、時代の流れとともに、カジバの経営は厳しくなり、2012年にその製造ブランドは休止。同年、カジバは主要製造ブランドであるMVアグスタの生産に集中することを決定し、カジバブランドとしての30年以上の歴史を閉じることとなりました。カジバの最後のモデルはMito 125ccとRaptorsでした。

現在の状況

最終的に、カジバはその歴史において数々の名車を生み出し、多くのレースで有人体験を飾りました。その影響は現在も続いており、かつてのライダーたちの成功は今でも多くのファンに記憶され続けています。カジバがいかにオートバイ業界において重要な存在であったかを理解することができるでしょう。

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