カジー・ラッセル

カジー・リー・ラッセル・ジュニアの生涯とキャリア

カジー・リー・ラッセル・ジュニア（Cazzie Lee Russell Jr.）は、1944年6月7日生まれのアメリカ出身の元プロバスケットボール選手です。彼はシカゴで育ち、学生時代からその才能を発揮しました。

学生時代

ラッセルはカヴァー高校に通い、1962年のシーズンには平均25得点を挙げ、シカゴ市のチャンピオンシップに学校を導く活躍をしました。その結果、50以上の大学からスカウトを受けることとなりました。彼は多くの大学からのオファーがあった中、ミシガン大学を進学先に選びました。その理由は、ビル・バンティンという優れた選手と共にプレイできること、そしてミシガン大学が主にフットボールで知られている大学であり、プレッシャーが少ないと感じたからです。

ミシガン大学での成功

ミシガン大学に進学したラッセルは、バスケットボールチームにおいて大きな成功を収めました。2年生の1963-64シーズンに公式戦初出場した際、彼は30得点を記録し、シーズン通算670得点という新記録を樹立しました。また、彼が率いるチームは1948年以来のBig10トーナメント制覇を成し遂げ、NCAAトーナメントではFinal4に進出しました。

1965年のNCAAトーナメントでは決勝戦に進出し、28得点を挙げますが、UCLAに敗れました。翌1966年にはカレッジバスケットボール年間最優秀選手に選ばれ、シーズン平均30.4得点と8.4リバウンドを記録しました。彼が在籍した3年間、ミシガン大学のホームアリーナは観客で溢れ、彼の人気により新しいアリーナが建設されることとなりました。後にこのアリーナは「カジーが建設した家」と称され、彼の背番号『33』が永久欠番として掲げられています。

NBAキャリア

ラッセルは1966年のNBAドラフトで全体1位指名を受け、ニューヨーク・ニックスに入団しました。ルーキーイヤーから順調に成績を伸ばし、1968-69シーズンには18.3得点4.2リバウンドを記録しました。相棒のウィリス・リードやウォルト・フレイジャーと共に、ニックスは1969-70シーズンで60勝を挙げてプレーオフを勝ち抜き、チーム史上初のNBAチャンピオンとなりました。ラッセルはその時期、主にシックスマンとしてチームを支えました。

しかし、リードが怪我をした後、ニューヨーク・ニックスは新たなポストプレイヤーを必要とし、ラッセルは1970-71シーズンにゴールデンステート・ウォリアーズに移籍しました。ウォリアーズでは主力選手として活躍し、移籍初年度の1971-72シーズンには21.4得点5.4リバウンドを記録。彼はこのチームでオールスターに初選出され、1973-74シーズンにはキャリアハイの23.6得点を挙げました。

その後、ラッセルは1974-75シーズンにロサンゼルス・レイカーズに移り、3シーズンを過ごしましたが、徐々に成績は下降していきました。彼は最後のシーズンをシカゴ・ブルズで過ごし、1977-78シーズンに現役を引退しました。NBA通算成績は、817試合出場、12,377得点、3,068リバウンド、平均15.1得点3.8リバウンドでした。

コーチキャリア

引退後、ラッセルはコーチとしての道を歩み始め、1981年にはCBAのランカスター・ライトニングのヘッドコーチに就任し、シーズンを優勝に導きました。さらに、1996年からはサバンナ美術大学のバスケットボールチームのコーチを務めています。

ラッセルの波乱に満ちたキャリアは、彼の卓越した才能と熱意を物語っています。彼の功績は、今なお多くのバスケットボールファンに語り継がれています。

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