カッシン・ヤング (駆逐艦)

USS Cassin Young (DD-793)

「カッシン・ヤング」はアメリカ海軍に属するフレッチャー級駆逐艦で、艦名は真珠湾攻撃で英雄的な行動を見せたカッシン・ヤング大佐に由来しています。1943年に就役し、第二次世界大戦の重要な海戦に参加した後、1951年に再就役し、1960年まで活躍を続けました。現在、記念艦としてマサチューセッツ州のボストンに保存されています。1986年には国定歴史建造物に指定され、その後多くの改修を受けつつ、訪れる人々に歴史を伝えています。

艦の歴史

「カッシン・ヤング」は1943年9月12日に進水し、同年12月31日に就役しました。1944年の初めには真珠湾で訓練を行った後、マヌス島に移動し、数回の攻撃任務に従事します。特にサイパン島の戦いにおいては、攻撃部隊を護衛し、敵の飛行場を無力化するための重要な役割を果たしました。更に、ペリリュー島での戦闘や、レイテ沖海戦においても活躍し、多くの敵艦を撃破しました。

その後も「カッシン・ヤング」は沖縄戦や硫黄島侵攻に参加し、神風特攻隊の攻撃に直面しながらも、任務を遂行し続けました。これらの難局を乗り越え、艦は海軍殊勲部隊章や複数の従軍星章を受賞することとなります。

退役と保存

1946年に一旦退役した「カッシン・ヤング」は、1951年に再就役しました。その後、艦は近代化改修を受け、新たな任務に就くための準備が進められました。1954年5月には世界一周の任務に出発し、韓国沖の哨戒や各地の港への親善訪問など多岐にわたる任務を遂行しました。1960年には退役後、歴史的保存に向けての移行が進められました。

1974年には海軍の艦船登録簿から除籍され、ボストン国立歴史公園に記念艦として保存されることとなりました。そのため、今日でも多くの訪問者がこの艦を見学し、歴史的な価値を感じることができるのです。また、日本に関連する艦艇であったことから、資料としての重要性を持つ艦でもあります。

栄誉

「カッシン・ヤング」は勿論、第二次世界大戦という激動の時代を生き抜いた艦艇として、数々の勲章を授与され、勇敢な行動が認められています。今でもその栄光を伝える存在として、多くの人々に親しまれています。特に、その艦歴は当時の人々にとって価値ある資料となり、後世に語り継がれることとなるでしょう。自衛艦隊や記念艦としての役割は、彼の勇気と献身の象徴として、後世に生き続けています。

現在、「カッシン・ヤング」は多くの保存活動とともに、観光名所としても多くの訪問者を迎え、アメリカ海軍の歴史を伝える役割を果たしています。歴史的意義を備えた艦艇として、未来へとその物語は引き継がれていくことでしょう。

もう一度検索