カトリック・ダイジェスト

『カトリック・ダイジェスト』について

『カトリック・ダイジェスト』（Catholic Digest）は、主にアメリカ合衆国のローマ・カトリック教徒向けに発行された月刊誌です。この雑誌は、信者の生活に寄与する内容を提供し、多くの読者に支持されています。

創刊と発展

1936年に創刊されたとされていますが、1934年が創刊年とする情報も存在します。どうやら若干の混乱があるようですが、実際には1930年代半ばから活動を開始したことは確かです。労力を惜しまない取材と独自の視点から、カトリック教徒の生活に寄り添った記事が特徴です。

1980年代から2000年代初頭にかけて、発行部数は増加を続け、2001年には約40万部を発行していたと記録されています。この時点で、読者数は約270万人に達していました。しかし、2008年には発行部数が30万部に減少し、読者数も220万人に減少しました。

2001年12月には、フランスのメディアグループであるバヤール・プレスが、この雑誌を購入しました。それまでは1964年以来、アメリカのミネソタ州セントポールの聖トマス大学が所有していました。これにより、雑誌は新たな方向性を模索することとなります。

日本版『カトリック・ダイジェスト』

日本においても『カトリック・ダイジェスト』の版が発行されました。東京の小峰書店を版元として、1948年に1巻1号が刊行されました。しかし、残念ながら1953年の6巻12号をもって休刊となってしまいました。日本版の編集長は、ペテル・J・ヘルツォーク神父が担当し、彼は後に還俗して星井巌という名になりました。また、当時大学を出たばかりの遠藤周作も編集補助を行っており、休刊直前にはヘルツォークの後を受けて2代目編集長となりました。

このように、『カトリック・ダイジェスト』はアメリカと日本で異なる運命を辿りつつも、カトリック教徒にとって大切な情報源としての役割を果たしてきました。誌面には、信者の生活を振り返るための記事や、信仰を深めるための内容が盛り込まれており、読者のニーズに応える姿勢が見て取れます。

日本版は短期間で休刊となりましたが、アメリカ版は今なお続いており、現代のカトリックの生活を反映する場として、多くの人々に利用されています。カトリック信者にとって、自分たちの信仰を日常生活にどのように生かすかを考えるための良い参考となるでしょう。

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