カナダ沿岸警備隊

カナダ沿岸警備隊（Canadian Coast Guard、CCG）は、カナダの沿岸警備を担う組織です。水産海洋省の管轄下にあり、約6,500名の人員を擁しています。本部はオンタリオ州のオタワに所在します。

使命

カナダ沿岸警備隊は、「政府の重要事項と経済繁栄を支え、カナダ水域における地域安全、治安・安全保障に貢献する」ことを使命としています。この使命を達成するため、多岐にわたる活動を展開しています。

権限

カナダ沿岸警備隊の権限は、海洋法（Oceans Act）とカナダ海運法（Canada Shipping Act）によって定められています。主な活動内容は以下の通りです。

航海の支援: カナダの海域における航行の安全を確保するための様々な支援を行います。
海洋通信及び交通管制: 海上における円滑な通信と交通を管理し、事故防止に努めます。
砕氷及び海氷管理: 冬季には、航路を確保するため、砕氷作業を実施します。
海峡航路管理: カナダの重要な海峡における航路を管理し、安全な航行を支援します。
海洋探査・救助: 海上での事故や遭難に対応し、人命救助活動を行います。
海洋汚染防止: 海洋環境を保護するため、汚染物質の除去や防止策を実施します。
政府機関の支援: 船舶や航空機などのリソースを提供し、他の政府機関の活動をサポートします。

非軍事組織

カナダ沿岸警備隊は、他国の沿岸警備隊とは異なり、非軍事組織です。カナダにおける軍事力はカナダ海軍が、法執行業務は警察機関が担当しています。ただし、カナダ沿岸警備隊は軍事作戦を補完するために艦船を運用したり、領海内での海事法執行や治安維持活動において、他の法執行機関と連携することがあります。

管轄地域

カナダ沿岸警備隊は、全長202,080kmに及ぶ世界最長の海岸線を管轄しています。艦船や航空機は、約230万平方海里（約800万平方キロメートル）の海洋および内水域をカバーするように運用されており、広大な海域の安全確保に貢献しています。

まとめ

カナダ沿岸警備隊は、カナダの海域における安全と治安を維持するために、非常に重要な役割を果たしています。非軍事組織でありながら、幅広い活動を通じて、カナダの経済活動と国民の安全を支えています。

外部リンク

カナダ沿岸警備隊ウェブサイト（英語・仏語）

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