カヒミ・カリィ

カヒミ・カリィ（Kahimi Karie）は、1968年 3月15日に栃木県宇都宮市で生まれた日本の女性シンガーです。多様な音楽スタイルを持つ彼女は、独自のアプローチで音楽シーンに影響を与えてきました。デビュー以来、いくつものレコード会社との縁を持ち、特にビクターレコードへの移籍が大きな転機となりました。彼女の夫はタップダンサーの熊谷和徳で、プライベートでもアートを愛する二人の生活が営まれています。

略歴

1990年、カヒミはフリッパーズ・ギターの監修によるオムニバス「FAB GEAR」で、嶺川貴子とのユニット「Fancy Face Groovy Name」として活動を開始します。このユニットは1回限りの参加でしたが、彼女の音楽キャリアの始まりを飾るものでした。1991年10月には、瀧見憲司主催の「BLOW UP」オムニバスに参加し、カヒミ・カリィ名義で正式にソロデビューを果たしました。その翌年の1992年12月には、小山田圭吾プロデュースの1stマキシシングル「MIKE ALWAY'S DIARY」を発表し、音楽シーンに本格的に進出しました。

1993年には、オムニバスアルバム「HELLO YOUNG LOVERS」にも参加し、審美的な楽曲で多くのリスナーの注目を集めます。1994年には、ISSEY MIYAKEのニューブランド「K-ZELL」のパリコレクションに出演し、ファッション界でもその名を知られるようになりました。同年の6月には、2ndマキシシングル「Girly」をリリースし、大ヒットを記録。フジテレビの深夜番組「よい国」の前期エンディング曲にも採用されました。

1995年には、ポリスターレコードから「MY FIRST KARIE」と「I am a kitten」をリリース。特に「MY FIRST KARIE」の収録曲「DIS-MOI QUELQUE CHOSE AVANT DE DORMIR」は、フジテレビ系番組「よい国」の後期エンディング曲として広く知られるようになりました。その後のJuly、カヒミは「彼らの存在」を発表し、ムッシュかまやつや伊武雅刀とのデュエットも成功を収めます。

1996年に放送されたテレビアニメ『ちびまる子ちゃん』のオープニング曲「ハミングがきこえる」も、カヒミの代表曲となり、この年にパリに移住します。1997年3月には、彼女の1stフルアルバム「クロコダイルの涙」をリリースし、その中の楽曲「David Hamilton」が評価されます。

さらに1998年には、アメリカのMinty Freshからベスト盤が発売され、カヒミの初のライブツアーも実現しました。今年は北米を中心に全17公演が行われ、日本の音楽を広める役割も果たしました。2000年にリリースされたアルバム「TILT」や、その後の「Trapeziste」、「Montage」、「NUNKI」など、彼女の音楽活動は続いていきます。

2009年にはタップダンサーの熊谷和徳と結婚し、女児を授かります。彼女は、音楽だけでなくエッセイや書籍の執筆にも力を入れ、2012年に初の自叙伝的エッセイを発表しました。

音楽活動とその他の出演

カヒミ・カリィは、音楽活動の他にも、ラジオ番組やCM、テレビドラマなど多岐にわたり活躍しています。ラジオ番組「カヒミ・カリィのミュージック・パイロット」は1995年から1996年にかけて放送され、リスナーとの交流を大切にしました。また、CMでは森永の「ハイチュウ」やユニクロの「ワンピース」など多くの媒体にも登場しています。

映画界においても、2006年には「いちばんきれいな水」、2015年には「合葬」といった作品にも参加し、ナレーションや役柄を通じてアートに貢献しました。

まとめ

カヒミ・カリィは、独自のスタイルと多彩な活動により、日本の音楽やアートシーンに強い影響を与え続けています。彼女の作品はジャンルを超え、今後も新たな挑戦を続けていくことでしょう。

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