カフェ・コレット

カフェ・コレットとは

カフェ・コレットは、イタリア発祥の温かい酒入りコーヒー飲料で、エスプレッソに少量のアルコールを加えたものです。イタリアでは一般的な飲み物ですが、イタリア国外では「エスプレッソ・コレット」と呼ばれることもあります。

概要

カフェ・コレットは、エスプレッソとアルコールを組み合わせたシンプルな飲み物です。アルコールの種類に特に決まりはなく、飲む人の好みに合わせて様々なものが使用されます。一般的にはグラッパがよく使われ、サンブーカやブランデーも人気があります。

イタリアでカフェ・コレットを注文する際には、希望するアルコールの種類を指定するのが一般的です。例えば、「グラッパ入りのカフェ・コレット」を注文するなら「un caffe corretto alla grappa」、「サンブーカ入りのカフェ・コレット」なら「un caffe corretto alla sambuca」、「コニャック入りのカフェ・コレット」なら「un caffe corretto al cognac」というように注文します。

「コレット（corretto）」はイタリア語で、「正しい」「適切な」といった意味を持つ言葉です。英語の「correct」や「proper」に相当するニュアンスがあります。

レシピの一例

カフェ・コレットに入れるアルコールに決まりはありませんが、以下は一般的なレシピの一例です。

深煎りのコーヒー豆で淹れたエスプレッソ：100ml
アルコール（ブランデー、リキュールなど）：20ml
ホイップクリーム：30ml

作り方

1. 温かいエスプレッソに、好みのアルコールを加えます。
2. 最後にホイップクリームを浮かべれば完成です。

アルコールの比重によって、コーヒーカップに先にアルコールを注ぐ場合もあります。アルコールがコーヒーより比重が小さい場合は、アルコールを先に注ぎ、その上からエスプレッソを注ぐのが基本です。逆に、アルコールがコーヒーより比重が大きい場合は、エスプレッソを注いでからアルコールを加えます。

アルコールとコーヒーの分量は、飲む人の好みに合わせて調整されます。

別称

カフェ・コレットは、使用するアルコールによって異なる名前で呼ばれることもあります。例えば、アルコールにサンブーカを使用した場合は「カフェ・サンブーカ」と呼ばれることがあります。同様に、ガリアーノを使用した場合は「カフェ・ガリアーノ」、グラン・マルニエを使用した場合は「カフェ・グラン・マルニエ」と呼ばれることがあります。

類似の飲み物

カフェ・コレットに似た飲み物として、以下のものが挙げられます。

カラヒージョ（スペイン）： スペインの伝統的なコーヒーカクテルで、ブランデーやリキュールをエスプレッソに加えたものです。
Karsk（ノルウェー、スウェーデン）： コーヒーにウォッカなどの蒸留酒を加えた、スカンジナビア地方の伝統的な飲み物です。別名「kaffe kask」とも呼ばれます。
Espresso Nocciolo（チェコ）： チェコで飲まれるカフェ・コレットの一種で、スリヴォヴィッツというプラムの蒸留酒を使用します。

関連事項

カクテル: カフェ・コレットはカクテルのカテゴリーに属する飲み物です。
酒入りコーヒー: カフェ・コレットは酒入りコーヒーの一種です。

注釈

カフェ・コレットは、地域や個人の好みによって様々なバリエーションが存在する、奥深い飲み物です。ぜひ、色々なアルコールで試して、お気に入りの一杯を見つけてみてください。

出典

* 柄沢 和雄 『コーヒードリンク246』 柴田書店 1995年8月10日発行 ISBN 4-388-05755-X

もう一度検索