カフリンクス

カフリンクスについての詳細

カフリンクス（cufflinks）は、ドレスシャツやブラウスの袖口を留めるための装飾品であり、日本ではしばしばカフスボタンと呼ばれます。カフリンクスの歴史は17世紀のフランスに遡り、当初はレースやリボンなどの装飾が用いられていましたが、次第に金属製のボタンを鎖で繋ぐ形へと進化しました。これにより、洗練された見た目と機能性を兼ね備えたカフリンクスが誕生しました。

カフリンクスは、特にシングルカフスやダブルカフスと呼ばれる袖口がボタンを持たないものと一緒に使用されます。カフリンクスを使用するためには、袖の両端にボタンホールが必須です。例えば、シングルカフスはボタンを持たないスタイルでカフリンクスを使用しなければ袖を留めることができません。一方で、コンバーティブルカフスというタイプのシャツは、通常のボタンホールの他にカフリンクス用のボタンホールも備えており、どちらかを選択して使用することが可能です。

カフリンクスには様々な種類があり、スタイルや素材、留め方が異なります。以下に主なタイプを紹介します。

主なカフリンクスの種類

1. チェーン式: 古典的なタイプで、フェイスとバッキングを鎖で繋いでいるデザインです。1640年から1920年まで広く用いられました。
2. エクステンション式: チェーン式の一種で、着用時に内蔵のチェーンが伸びる仕組みを持っています。
3. スウィヴル式: T字状のバッキングを使った、現代で最も一般的な種類で、袖口に簡単に装着できます。
4. スナップ式: 2つに分かれたボタンで、スナップボタンで留めるスタイルです。1920年代から1940年代にかけて流行しました。
5. 固定式: 留め金部分が固定されていて、先の方を引っ掛けるだけで留まるタイプです。
6. ラップアラウンド式: 金属や革のベルトが周囲を囲むタイプで、スウィヴル式と兼用のものが多いです。
7. 錠前式: ラップアラウンド式から進化したもので、金属製のベルトやチェーンに留め具があります。
8. 紐式: シルクやゴムを使用し、カジュアルな装いに適したタイプです。

カフリンクスの素材には貴金属や宝石、鼈甲、エナメルなど様々なものが用いられ、そのデザインは円形や方形、球形など多岐にわたります。遊び心あふれるデザインや、装飾的な工夫が施されたものもあり、カフリンクスは単なる実用的なアイテムではなく、ファッションとしての側面も強いです。なお、装飾的なボタンカバーなど、カフリンクスに似たアクセサリーも存在します。

カフリンクスは様々な場面で着用されますが、弔事の際にはつけないのが一般的なマナーとされています。正装に風格を与え、細部に気を配ることで、全体の印象を格上げする重要なアイテムとして、多くのコーディネートに取り入れられています。

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