カミノクレッセ

カミノクレッセの詳細な生涯

基本情報

カミノクレッセ（欧字名: Kamino Cresse）は、1987年5月30日に生まれ、2014年7月8日に老衰で亡くなるまで日本の競走馬として活躍しました。彼は競走生活において、特に芝とダートの両面で数々の戦績を残しました。

馬名は「カミノ」という冠名と、音楽用語「クレッシェンド」に因んで名付けられました。この名前からも、彼が次第に成長し、強くなっていく競走馬であったことが伺えます。

初期の競走生活

カミノクレッセは1990年2月に阪神競馬場でデビューしましたが、初戦は2着に終わります。彼はトウ骨に不安を抱え、脚に優しいダート中心に転向し、4戦目にして初勝利を挙げました。しかし、その後は骨膜炎で長期休養を余儀なくされ、秋に復帰します。復帰後は武豊騎手と組み、条件戦を勝ち上がり、準オープン馬に昇格します。

成長と重賞戦線への進出

1991年にはオープン馬に昇格し、内山正博騎手と中日新聞杯で重賞に初挑戦しましたが、惜しくも4着に終わります。その後、再び1500万下に降級した後、エルムステークスで勝利を収め、オープン馬に復帰。札幌記念では11番人気ながらメジロパーマーに接近し、3着に入線しました。

同年のブリーダーズゴールドカップでは1番人気として出走し、地方の注目馬スイフトセイダイに大差を付けて秋の一大イベントで勝利を収めました。この勝利は、クレッセにとって重賞初制覇であり、その後の天皇賞（秋）でも劇的な展開が待っていました。

波乱の天皇賞（秋）

初めてのGIレースとなった天皇賞（秋）において、クレッセは4位でゴールしましたが、他馬からの進路妨害を受けたことで繰り上がりの3着となります。しかし、その影響で脚に外傷を負い、その後のレースも不安を抱えながら臨むことになりました。調教助手の河野正義は、もしあの進路妨害がなければクレッセはもっと良い成績を残せたのではないかと述べています。

栄光の瞬間と現実

1992年に入り、クレッセは日経新春杯で重賞初勝利を記録。しかし、続く天皇賞（春）では再びメジロマックイーンに敗れ、2着に終わることとなりました。安田記念では後方からの追い込みを試みましたが、惜しくも2着に終わり、宝塚記念ではとてつもない期待がかかりましたが再び2着。特に春の古馬GI競走ではすべてにおいて2着となった馬はクレッセだけです。

引退とその後

1993年には復帰を果たすものの、不安定な脚での挑戦は続き、脚部不安が悪化。結局、引退を決断しました。その後は種牡馬として日高軽種馬農協やイーストスタッドで供用されましたが、わずかに1頭の勝ち馬しか出せず1999年に種牡馬を引退。

引退後は昭和牧場で功労馬として余生を送り、2014年7月8日に老衰で静かに息を引き取りました。彼の競走人生は多くのファンに愛され、今も語り継がれています。カミノクレッセの記録は、厳しい競争の中で名脇役として輝いた過去の証として競馬の歴史に残ります。

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