カムニャック
カムニャック(欧字名:Camnyak、
2022年4月14日生)は日本の競走馬。主な勝ち鞍は
2025年の
優駿牝馬、および同年の
フローラステークス。サンブル語で「祝福された者」を意味する馬名を持つ。
競走成績
キャリアは
2024年8月11日、
中京競馬場で行われた2歳新馬戦でスタートした。鞍上には
川田将雅騎手を迎え、単勝1.2倍という断然の1番人気に支持されると、その期待に応える見事な走りでデビュー戦を飾った。
続く2戦目は、
10月26日の
アルテミスステークス(GIII)。ここでも再び1番人気に推された。レースでは先行集団を見る形で3番手の好位につけたものの、直線での伸びを欠き、結果は6着に終わった。これがキャリア初の敗戦となった。
3歳シーズンの初戦は、
2月10日の
エルフィンステークス(
リステッド競走)となった。レースでは後方からの
競馬を選択し、最後の直線で懸命な追い込みを見せたが、前には届かず4着と惜敗した。
クラシック路線への重要な一戦として、
4月27日には
東京競馬場の
フローラステークス(GII)に出走した。このレースでは、
アンドレアシュ・シュタルケ騎手との新たなコンビを結成。中団グループで馬群を追走し、直線コースに入ると鋭く脚を伸ばした。ゴールまで残り100メートル付近で先頭に立つと、そのままリードを保ち、後続を振り切って優勝。これが自身にとって初めての重賞タイトル獲得となった。この勝利は1分58秒6のレースレコードを更新するタイムであり、これにより
優駿牝馬への優先出走権を獲得した。
そして迎えた
5月25日、
東京競馬場で行われた第86回
優駿牝馬(オークス、GI)に、引き続きシュタルケ騎手を背に挑戦した。4番人気の支持を受け出走した本馬は、レース中盤を中団で追走。最後の直線コースでは馬群の外へ持ち出され、力強い末脚を繰り出した。ゴール前では、2歳女王に輝いた実績を持つ2番人気の
アルマヴェローチェとの壮絶な叩き合いとなったが、これをアタマ差で制し、見事なGI初制覇を飾った。この勝利は、鞍上のシュタルケ騎手にとって、JRAのGI競走における初の栄冠となった。また、
フローラステークスを勝ってからの
優駿牝馬制覇は、2010年のサンテミリオン以来、15年ぶりとなる快挙であった。
(上記競走成績は
2025年5月25日現在)
血統背景
カムニャックの血統は、日本の
競馬史において活躍した名馬が名を連ねる、非常に優れたものである。
特に注目されるのは、3代母にあたる
ダンスパートナーである。同馬は1995年の
優駿牝馬と1996年の
エリザベス女王杯を制したGI馬であり、その全弟には
菊花賞馬の
ダンスインザダークがいる。近親にはGI級の活躍馬が多数存在する、伝統ある
ファミリーラインである。
また、祖母ダンスオールナイトの半弟にあたるフェデラリストは、2012年に
中山記念(GII)と
中山金杯(GIII)を勝利している。
さらに、叔父(母の全弟)にあたるヨカグラは、2018年に
小倉サマージャンプ(J・GIII)を制しており、障害競走においても重賞勝ち馬を出している。
このように、カムニャックはGI馬
ダンスパートナーを3代母に持ち、多くの重賞勝ち馬を輩出している母系から誕生した
サラブレッドであり、その血統的な裏付けがGI制覇という偉業に繋がったと言える。
外部リンク
競走馬登録情報 (netkeiba.com)
血統情報 (JBISサーチ)
(注: 外部リンクは仮のURLです。実際の情報源をご確認ください。)