カルタヘナ (コロンビア)

カルタヘナ（Cartagena）

カルタヘナはコロンビア北部のボリーバル県に位置する都市で、その美しい港と歴史的な要塞群で知られています。2018年の統計によると、都市の人口は約103万人に達し、同国の主要な観光地となっています。カリブ海に面したこの町は、多くの旅行者を惹きつける魅力を持ち、特に「カルタヘナの港、要塞、歴史的建造物群」はユネスコの世界遺産として認定されています。

地理と気候

カルタヘナは、面積572平方キロメートルという広大な土地を有し、北緯10度16分、東経75度30分に位置しています。この地理的位置は、グアム島と同じ緯度にあり、ニューヨーク市と同経度にあります。カルタヘナの気候は熱帯に分類され、平均気温は27.7℃で、年間を通じて温暖な気候が特徴です。22℃から32℃の範囲で気温が変動し、過ごしやすい環境です。

歴史的背景

カルタヘナの歴史は、スペインによる征服以前にさかのぼります。当時、地域にはカラマリ族というインディオの一族が住んでおり、彼らはグアナバック湾に位置していました。1500年、スペインの探検家ロドリゴ・デ・バスティーダスがこの地に接触し、この後1533年にペドロ・デ・エレディアにより町が建設されました。カルタヘナは、スペイン帝国の貿易拠点として発展し、金や銀、エメラルドなどが輸出される重要な場所となりました。さらに、南米北部の奴隷貿易の中心地でもあり、その富はカリブの海賊たちの狙いとなりました。

17世紀から18世紀にかけて、カルタヘナは繁栄の絶頂を迎えました。海賊からの攻撃に備え、城壁が築かれ、1671年にはカリブ海の海賊ヘンリー・モーガンによる襲撃に耐えました。1785年には、スペイン・ハプスブルク家の命令により、再度の港の強化が行われ、さらに防御が固められました。

カルタヘナは1811年にスペインからの独立を宣言し、その後も数多くの戦闘を経て、1821年には完全に独立を果たしました。この歴史的な背景から、カルタヘナは「英雄都市」と呼ばれるようになりました。

交通と経済

カルタヘナにはラファエル・ヌニェス国際空港があり、年間約500万人の旅客が利用しています。この空港は国際線も多く、多様な旅行者が訪れる要所となっています。また、カルタヘナ港は国内第2位の荷揚げ港であり、年間130万トン以上の貨物が出入りしています。

文化と観光

カルタヘナは、歴史的な街並み、植民地時代の建物、美しいビーチに恵まれ、多くの観光客に親しまれています。観光地としては、街の中心に位置する旧市街や要塞、聖ペトロ教会などが挙げられます。また、世界遺産に登録されているため、歴史的な価値も高く、多くの人々が訪れています。

その他、カルタヘナはスポーツにも力を入れており、サッカークラブのレアル・カルタヘナが地域のチームとして活躍しています。

姉妹都市

カルタヘナは複数の姉妹都市を持ち、フィリピンのマニラやスペインのカディス、アメリカのセントオーガスティンなどと提携しています。これにより、他の文化と交流し、地域の発展に寄与する様々な取り組みが行われています。

このように、カルタヘナは歴史、文化、経済が融合した魅力的な都市であり、多くの人々に愛され続けています。

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