カルロス・リコナ

カルロス・ロゲリオ・リコナ

カルロス・ロゲリオ・リコナは、1995年3月3日にメキシコのメキシコシティで生まれ、アメリカ合衆国を活動拠点とするプロボクサーです。IBF世界ミニマム級の元チャンピオンであり、特にアメリカ人として初めてこの最軽量級で世界タイトルを獲得したことで知られています。キャリアを通じて、名トレーナーであるロベルト・ガルシアの指導を受けてきました。

プロキャリアの始まり

リコナは2014年12月5日にプロボクサーとしてのキャリアをスタートさせました。デビューから着実に勝利を重ね、経験を積んでいきます。

地域タイトル獲得

プロ転向から約3年半後、2018年4月7日には、プエルトリコのポンセで行われた試合で、ハニエル・リベラとWBOラテンアメリカミニマム級王座決定戦に臨みました。10ラウンドに及ぶ戦いの結果、リコナは3-0の判定勝ちを収め、自身初の地域タイトルとなるWBOラテンアメリカ王座を獲得しました。この勝利は、彼が世界レベルへの足がかりを掴んだ重要な一歩となりました。

歴史的な世界王座獲得

地域タイトル獲得から約8ヶ月後の2018年12月1日、カルロス・リコナはキャリア最大の機会を迎えます。場所はロサンゼルスのステイプルズ・センター。この夜は、デオンテイ・ワイルダー対タイソン・フューリーというヘビー級のビッグマッチがメインイベントとして組まれていました。その熱狂的な雰囲気の中、あるいはメインイベント終了後の静けさの中で、リコナはIBF世界ミニマム級王座決定戦に挑みました。

この王座は、日本の京口紘人が上位階級への挑戦のために返上し、空位となっていました。リコナはIBF世界ミニマム級ランキング1位に位置していたフィリピンの強豪、マーク・アンソニー・バリーガと対戦。両者共に初の主要世界タイトル獲得を目指し、12ラウンドにわたって激しい攻防を繰り広げました。試合は最後まで予断を許さない展開となり、勝敗はジャッジの採点に委ねられました。結果は、二者がリコナを支持し、残る一者がバリーガを支持するという、僅差の2-1のスプリットデシジョンでリコナに軍配が上がりました。

この勝利は、カルロス・リコナをIBF世界ミニマム級の新チャンピオンとするだけでなく、アメリカ合衆国のボクサーとしては史上初めてミニマム級の世界王座を獲得するという、歴史的な快挙となりました。それまで、アメリカ人ボクサーが最軽量級であるミニマム級で世界の頂点に立ったことはありませんでした。リコナはこの記録を打ち破り、母国ボクシング史に新たな1ページを刻んだのです。

初防衛戦での敗北

歴史的な勝利からわずか2ヶ月後の2019年2月16日、ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターで、カルロス・リコナはIBF世界ミニマム級チャンピオンとしての初防衛戦を行いました。挑戦者はIBF世界ミニマム級7位のディージェイ・クリエル（南アフリカ）でした。期待がかかる初防衛戦でしたが、リコナはクリエルの前に苦戦を強いられます。

そして、12ラウンドの終盤、試合終了間際の2分16秒、リコナはクリエルから痛烈な一撃を受け、キャリア初のKO負けを喫しました。この敗北により、カルロス・リコナはIBF世界ミニマム級王座を失い、その短い世界王者時代は幕を閉じました。

その他のタイトルとトレーナー

IBF世界ミニマム級王座の他に、カルロス・リコナはFECARBOXフライ級王座も獲得しています。具体的な獲得時期や経緯は明らかではありませんが、軽量級の様々なタイトル戦線で活動していたことがうかがえます。

彼のキャリアにおいて重要な存在となっているのが、著名なボクシングトレーナーであるロベルト・ガルシアです。ガルシアの指導のもと、リコナはその技術と戦術を磨き、世界の舞台へと駆け上がりました。

カルロス・リコナのプロキャリアは、アメリカ人初のミニマム級世界王者という歴史的な功績を残しましたが、その後の防衛戦で早期に王座を失うという激動の展開となりました。彼の今後の活動が注目されます。

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獲得タイトル

WBOラテンアメリカミニマム級王座
IBF世界ミニマム級王座（防衛0）
FECARBOXフライ級王座

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参照

男子ボクサー一覧
国際ボクシング連盟(IBF)世界王者一覧
BoxRec: Carlos Licona

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