カルロ・エマヌエーレ4世

カルロ・エマヌエーレ4世の生涯

カルロ・エマヌエーレ4世（1751年5月24日 - 1819年10月6日）は、サルデーニャ王国の第4代国王であり、その治世は1796年から1802年まで続きました。彼は前国王であるヴィットーリオ・アメデーオ3世と王妃マリーア・アントニアの間に生まれ、王家の血を引いていました。

若年期と結婚

カルロはトリノで生まれ、王子として育ちました。1775年には、フランス王ルイ16世の妹であるクロティルデと政略結婚を行い、夫婦仲は良好であったと言われています。二人は子供を望んでいましたが、1782年にはその可能性を断念しました。

王位継承とその岳父の死

1796年10月14日、父ヴィットーリオ・アメデーオ3世が亡くなると、カルロは王位を継承しました。しかし、彼が即位した直後からサルデーニャはナポレオン・ボナパルトによるイタリア戦役に巻き込まれ、間もなく敗北を喫します。1797年に締結されたパリ条約によって、国は軍事的・経済的に大きな打撃を受け、サルデーニャ王国は危機的状況に陥りました。カルロはこの状況を「茨の王冠」と形容しました。

暗殺未遂と国外逃避

彼の治世中には、フランスのスパイや地域のジャコバンによる王の暗殺未遂事件が相次ぎ、国は混乱を極めました。1798年、フランス軍にトリノが占領され、カルロはパルマ、次にフィレンツェへと逃れました。フィレンツェでは教皇ピウス6世と面会しましたが、フランスの攻撃は止むことなく、1799年にはサルデーニャ島へ避難しました。

帰還と再度の避難

その後、第二次対仏大同盟が結成され、ロシア軍がトリノを奪回したことから、カルロは帰還を試みました。しかし、すぐにピエモンテがオーストリア軍に占領されると、再びフィレンツェへと退避しました。その後も逃避行が続き、1800年にはアレッツォからローマ、そしてナポリへと移動しました。ローマではコロンナ家に身を寄せたり、ヘンリー・ベネディクト・ステュアートを訪問したりしながら、困難な状況をしのぎました。

退位と晩年

1802年3月、妻クロティルデが亡くなると、カルロは深い悲しみに暮れ、同年6月には王位を弟のヴィットーリオ・エマヌエーレ1世に譲って退位しました。その後も彼は王の称号を持ち続け、1819年に生涯を閉じました。

カルロ・エマヌエーレ4世の生涯は、多くの困難と試練に満ちていましたが、彼は貴族としての義務を果たそうとしました。彼の治世後、王位の請求権は弟に引き継がれ、サルデーニャ王国は歴史の中で新たな局面を迎えていくこととなります。

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