サルデーニャ王国

サルデーニャ王国

サルデーニャ王国（Rennu de Sardigna、Regno di Sardegna、Royaume de Sardaigne）は、13世紀から19世紀にかけて存在したヨーロッパの国家である。この王国は現在のイタリアとフランスにまたがり、サルデーニャ島、ピエモンテ、サヴォワ、ニース伯領を含む広範な領域を統治していた。サヴォイア家によって支配され、19世紀にはイタリア統一運動（リソルジメント）の中心となり、近代イタリア王国の前身として位置づけられた。

概要

「サルデーニャ王」の称号は中世に誕生し、当初は名目上の存在であったが、13世紀末にはイベリア半島のアラゴン王国（後にスペイン王国）によって実質的に植民地として支配されることになる。サヴォイア家は1720年にシチリアと引き換えにサルデーニャの領土を獲得し、サルデーニャ王国を称する。この王国の本拠地は大陸のピエモンテにあり、トリノが首都であった。

歴史

サルデーニャの歴史は古く、島にはカリャリ、トッレス、ガッルーラ、アルボーレアの四つの自治区が形成されていた。その統治者は神聖ローマ帝国から「サルデーニャ王」として認められる者もおり、11世紀以降はピサやジェノヴァの勢力が島に侵入し、長い期間圧制を受けることとなった。1297年、ローマ教皇ボニファティウス8世はアラゴン国王に対し、サルデーニャを王国として授けたが、実際の支配はアラゴン連合王国によるものとなった。

1700年にはスペイン・ハプスブルク家の断絶を受け、サヴォイア公はスペイン継承戦争に介入することとなる。1713年のユトレヒト条約により、サルデーニャはスペインからオーストリアの支配下に入る。この後、サヴォイア家はサルデーニャの領土を確保し、1720年には王国としての地位を確立する。

フランス革命の影響を受け、サルデーニャ王国は反オーストリア同盟に参加せず、代わりにオーストリア側で参戦するが敗北。その後、ナポレオン戦争の影響で一時的に国土を失うものの、1815年のウィーン会議で旧領を回復。1821年には立憲革命が起こるが、オーストリアの武力介入によって失敗に終わる。

1848年には自由主義的山党に圧力がかかり、カルロ・アルベルトが反オーストリア戦争を開始。第一次イタリア統一戦争において敗北し、彼は退位して亡命する。しかし、1852年にヴィットーリオ・エマヌエーレ2世が王位に就くと、カヴール伯爵を首相に迎え、様々な近代化政策を推進する。

1858年にはフランスとの密約を締結し、これにより対オーストリア戦争のきっかけを作る。1860年にかけてサルデーニャは多くの領地を統合するが、その際にフランスへの領土割譲を余儀なくされる。1861年、サルデーニャはイタリア王国としての再スタートを切り、サルデーニャ王国はその歴史に幕を閉じる。

歴代国王

サルデーニャ王国の国王は以下の通りである。

• - ヴィットーリオ・アメデーオ2世（1720年 - 1730年）
• - カルロ・エマヌエール3世（1730年 - 1773年）
• - ヴィットーリオ・アメデーオ3世（1773年 - 1796年）
• - カルロ・エマヌエーレ4世（1796年 - 1802年）
• - ヴィットーリオ・エマヌエーレ1世（1802年 - 1821年）
• - カルロ・フェリーチェ（1821年 - 1831年）
• - カルロ・アルベルト（1831年 - 1849年）
• - ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世（1849年 - 1861年）

サルデーニャ王国は、その独特の歴史を通じて、イタリアの統一と近代化に大きな役割を果たしました。

もう一度検索