カルロ・ゴンザーガ＝ネヴェルス (1609-1631)

カルロ・ゴンザーガ＝ネヴェルス、またはシャルル・ド・ゴンザーグ＝ヌヴェールは、17世紀初頭に生きたイタリアとフランスの貴族です。彼は1609年に、ゴンザーガ家の傍系であるヌヴェール公シャルル（後のマントヴァ公カルロ1世）と、ギーズ家のマイエンヌ公シャルルの娘カトリーヌの次男として生まれました。

当時、本家のマントヴァ公ヴィンチェンツォ2世には嫡子がおらず、ヌヴェール公爵家がマントヴァとモンフェッラートの両公爵領を継承する可能性が高まっていました。カルロは1627年に、フランチェスコ4世の娘でヴィンチェンツォ2世の姪にあたるマリーアと結婚し、父と自身のマントヴァ公爵位継承権を確固たるものにしようとしました。しかし、この動きは神聖ローマ皇帝フェルディナント2世によって快く思われませんでした。フェルディナント2世は、親フランス派のヌヴェール公爵家がマントヴァを継承することを嫌い、ゴンザーガ家の別の分家であるグアスタッラ公爵家の当主チェーザレ2世を対立候補として擁立したため、マントヴァ継承戦争が勃発しました。

カルロは、この複雑な政治情勢の中で、1631年にカヴリアーナで父に先立って早世しました。彼はマントヴァ公爵位を継承することはありませんでしたが、彼の死後、マイエンヌ公位とエギュイヨン公位は弟のフェルディナンが継承しました。しかし、フェルディナンも1年で死去し、マイエンヌ公位はカルロの息子であるカルロ2世が継承しました。カルロ2世は後にマントヴァ公位も継承し、一族の悲願を果たすことになります。

カルロの生涯は、ヨーロッパの歴史における政治的駆け引きと相続問題を浮き彫りにしています。彼は短い生涯の中で、マントヴァ公国を巡る複雑な権力闘争に巻き込まれ、その結果、自身の公爵位継承を果たすことはできませんでしたが、彼の血筋は後世に引き継がれ、マントヴァ公国の歴史に深く刻まれることとなりました。

彼の家族構成は以下の通りです。

カルロ2世（1629年 - 1665年） - マントヴァ公、モンフェッラート公。父の死後、公爵位を継承し、一族の悲願を達成。
エレオノーラ（1630年 - 1686年） - 1651年、神聖ローマ皇帝フェルディナント3世と結婚。これにより、ゴンザーガ家はハプスブルク家との縁戚関係を築きました。

カルロ・ゴンザーガ＝ネヴェルスは、その短い生涯において、公爵位を巡る争いに翻弄されながらも、その子孫によって一族の繁栄を繋げた人物として、歴史に名を残しています。

関連事項として、マントヴァ公国についても知っておくことで、カルロの置かれた状況や、当時の政治情勢をより深く理解することができるでしょう。

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