カルロ・フェリーチェ・ディ・サヴォイア

カルロ・フェリーチェの生涯と治世

カルロ・フェリーチェ（Carlo Felice Giuseppe Maria di Savoia）は、1765年4月6日にイタリアのトリノに誕生し、1831年4月27日にこの世を去ったサルデーニャ王国の第6代国王です。彼はサヴォイア家の五男として生を受け、母はスペイン王フェリペ5世の娘マリーア・アントニエッタでした。彼にはカルロ・エマヌエーレ4世やヴィットーリオ・エマヌエーレ1世といった兄たちがいましたが、彼自身は子供時代をモンカリエーリ城で過ごしました。

生い立ち

カルロ・フェリーチェは、11人の兄弟姉妹の中で育ち、特に姉のマリーア・カロリーナや弟のジュゼッペと近しい関係を築いていました。しかし、1796年にはナポレオンのフランス軍によりサルデーニャが占領され、家族はトリノを追われることとなります。その後、彼は1807年に両シチリア王国の王女マリア・クリスティーナと結婚しました。

王位継承

兄たちが次々に王位を継承していく中で、彼が王位を継ぐとは誰も予想していませんでした。カルロ・エマヌエーレ4世には子供がなく、ヴィットーリオ・エマヌエーレ1世には娘ばかりだったため、1821年に自由主義的な動きが強まった結果、カルロ・フェリーチェはサリカ法の定めに従い王位を受け継ぐこととなります。しかし、彼が王位に就いた時、実際にはモデナに不在であったため、責任をカリニャーノ公カルロ・アルベルトに委ねました。

治世の開始

王位に即位したカルロ・フェリーチェは、自由主義者たちの要求受け入れを望まなかったため、国内の緊張が高まりました。カリニャーノ公は憲法の制定に向けて進めていく中で、カルロ・フェリーチェがトリノに戻った際、彼はこれを否定し、オーストリア軍を呼び寄せて秩序の回復を図ります。この行動は1823年まで続き、オーストリア軍はサルデーニャに駐屯することとなりました。

さらに同年には、スペインに赴き、スペインの自由主義者の反乱を鎮圧するために貢献しましたが、これが自由主義者たちの反感を招くこととなります。彼の行動は、フランス革命によって拡散された「革新」の抑圧を目的としていました。

反動政策と死

カルロ・フェリーチェは、反動政策を強化し、自身が考える社会の安定を最優先しました。彼は1831年に死去し、男子がいなかったために傍系のカリニャーノ公カルロ・アルベルトが王位を継承しました。彼の治世は、自由主義への反発が色濃く、結果的にサルデーニャにおける政治状況に大きな影響を与えることとなります。

カルロ・フェリーチェの生涯は、王権の維持とともに自由主義に対する強い反発の日々であり、彼が抱えた複雑な政治的背景が彼の治世を紐解く鍵となるのです。

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