カワサキ・W800

カワサキW800シリーズ：伝統と革新の空冷2気筒バイク

カワサキモータースが2010年から製造するW800は、空冷2気筒エンジンの魅力を凝縮したバイクとして人気を博しています。Wシリーズのフラッグシップモデルであり、2010年の海外発表後、2011年には日本国内でも販売が開始されました。W650をベースに排気量を拡大し、電子制御式燃料噴射装置を採用するなど、現代的な技術も取り入れながら、クラシカルなデザインを継承しています。

W800の進化: W800は、2016年にファイナルエディションが発表され生産を終了しましたが、その魅力は多くのファンに支持されました。ファイナルエディションは、1973年登場の名車W3を彷彿とさせるカラーリングとグラフィック、そして専用のエンブレムを採用するなど、細部までこだわり抜かれたモデルでした。

2019年の復活と新たな展開: 3年の時を経て、2019年の東京モーターショーで新型W800が登場。フロントタイヤを19インチ化し、メーターのデザインも変更されました。同時に、より現代的な走りを追求したW800 STREETとW800 CAFEが発売されました。STREETはアップライトなハンドルバーとタックロールシート、CAFEはカフェレーサー風の専用カウルと前傾姿勢のハンドルを備え、それぞれ異なる個性を主張しています。両モデルにはABSやアシスト＆スリッパークラッチ、LEDヘッドライトといった現代的な装備が標準装備されています。

MEGURO K3：伝統の復活: 2020年には、W800シリーズのバッジエンジニアリングモデルとして「MEGURO K3」が登場。かつてのメグロブランドが50年以上ぶりに復活しました。W800をベースにしながらも、メグロの伝統を色濃く反映。オリジナルモデルの雰囲気を再現するため、多くの資料や実車を参考に開発されました。

W800シリーズの個性: W800、W800 STREET、W800 CAFE、そしてMEGURO K3。それぞれのモデルは共通の空冷2気筒エンジンをベースとしながらも、デザインや装備に独自の個性を持っています。

W800: クラシックなスタイルを重視したベーシックモデル。
W800 STREET: アップライトなライディングポジションとタックロールシートが特徴。
W800 CAFE: カフェレーサースタイルのカウルと前傾姿勢のハンドルが魅力。
MEGURO K3: メグロブランドの伝統を継承し、クラシカルなデザインと現代技術を融合。ハイリーデュラブルペイントによる自己修復機能も備えています。

これらのモデルは、それぞれ異なるカラーバリエーションや細部のデザインが施されており、ライダーの好みやライフスタイルに合わせた選択が可能となっています。

MEGURO K3の詳細な違い: MEGURO K3は、W800シリーズの中でも特にメグロブランドの伝統を重視したモデルです。そのため、以下の点で他のモデルと異なります。

カラーリング：ミラーコートブラック×エボニーのみ
エンジン塗装：シリンダーのみブラック、その他はメタリック
ベベルギアカバー：赤色のワンポイント塗装
フェンダー：ボディと同色のロングタイプリアフェンダー
エンブレム：「メグロ」エンブレムとアルミプレス製エンブレム
メーター：専用デザインのメーターベゼルと文字盤
フロントホイール：19インチ
ハンドル：アップライト
シート：フラットシート
ヒーター：3段グリップヒーター
* その他：センタースタンド

カワサキW800シリーズは、伝統的なデザインと現代技術の融合によって、幅広いライダーを魅了するバイクです。それぞれのモデルが持つ個性的な魅力は、多くのライダーにとって長く愛される一台となるでしょう。

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