カワサキ・ZZR250

カワサキZZR250：スタイリッシュなフルカウルスポーツバイクの17年

カワサキZZR250は、1990年から2007年まで製造販売された、カワサキ重工業製のオートバイです。ZZRシリーズの名を冠するものの、他のZZRシリーズが直列4気筒エンジンを搭載するのに対し、ZZR250はGPZ250RやGPX250Rと共通のDOHC4バルブ水冷直列2気筒248ccエンジンを搭載しています。これがZZR250の大きな特徴と言えるでしょう。

スタイリッシュなデザインとロングセラーモデル

フルカウルの車体は、近未来的でスタイリッシュなデザインが特徴で、発売からモデルチェンジを経ることなく、17年もの間販売されました。これは、多くのライダーに支持されたことを示す、ロングセラーモデルとしての証と言えるでしょう。生産は、当初日本で行われていましたが、2003年からはタイの工場に移管されました。2007年には、排出ガス規制強化に伴い生産が終了。後継モデルとして、Ninja250Rが発売されています。

北米市場では「Ninja250R」として販売されており、この車名（Ninja）は、1983年のGPZ250Rから2012年のNinja250R最終型まで、カワサキの250ccクラスのスポーツバイクに使用されました。

映画やドラマへの出演

ZZR250は、そのスタイリッシュなフォルムから、数々の映画やドラマにも登場しています。ジェームズ・キャメロン監督製作総指揮の海外ドラマ『ダークエンジェル』や、クエンティン・タランティーノ監督の映画『キル・ビル』では、主人公の愛車として重要な役割を担い、作品の世界観を彩っています。また、日本の映画『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』でも、物語後半で主人公が駆るバイクとして登場するなど、多くの作品でその存在感を示しています。

多彩なカラーバリエーション

ZZR250は、その製造期間中、多くのカラーバリエーションが展開されました。年式によってカラーリングは異なり、キャンディレッド、メタリックブルー、エボニーなどのボディカラーに、様々な組み合わせで登場しました。メタリックやパール塗装なども採用され、各年式ごとに細かな変更が加えられていました。デカールデザインも年式で変更されており、コレクターにとっては魅力的な要素の一つとなっています。

モデル一覧（一部）

以下に、一部のモデルとカラーリングの例を示します。正確な情報は、カワサキモータースジャパンの資料や、当時のカタログを参照ください。

EX250-H1 (1990年): キャンディカーディナルレッド×ルミナスローズオペラ、メタリックオパールシルバー×メタリックソニックブルー、エボニー×パールコスミックグレーなど。
EX250-H2 (1991年): キャンディカーディナルレッド×ルミナスローズオペラ、エボニー×メタリックソニックブルー、メタリックバイオレットロイヤル×メタリックイーブンタイドなど。
EX250-H6 (1995年): キャンディパーシモンレッド、ルミナスピーコックブルー、パールパープリッシュブラックマイカなど。
EX250-H13 (2002年): パールミスティックブラック、ギャラクシーシルバーなど。
* EX250-H15 (2004年): キャンディパーシモンレッド、メタリックコメットブラックなど。

まとめ

カワサキZZR250は、スタイリッシュなデザインと扱いやすいエンジン、そして長期間にわたる販売により多くのファンを獲得した、カワサキを代表するモデルの一つです。映画やドラマへの出演も記憶に新しいバイクであり、その存在感は今もなお、多くのライダーに語り継がれています。 現在では生産終了していますが、中古市場でも根強い人気を誇っており、その魅力は時代を超えて多くの人を惹きつけています。

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