カンサス騎兵隊

『カンサス騎兵隊』（原題：Santa Fe Trail）は、1940年に製作されたアメリカ合衆国の映画で、マイケル・カーティスが監督を務めました。この映画は、南北戦争を目前にした激動の時代を背景に、若き士官たちの成長と、過激な活動家との対立をドラマチックに描いています。

物語は、士官学校を卒業したばかりのジェブ・スチュアートとジョージ・カスターが、過激な活動家ジョン・ブラウンの思想に共鳴するレイダーの存在に不快感を抱くところから始まります。彼らは、ブラウンの支持者であるレイダーとの喧嘩が原因で、レイダーが退学処分となる事態に直面します。スチュアートとカスターは、卒業後、悪名高い第二騎兵隊に配属されることになります。彼らの最初の任務は、ブラウンが武器の取引をしている現場に遭遇し、戦闘に巻き込まれます。ブラウンは逃亡しますが、彼らはブラウンの息子を捕らえ、ブラウンの隠れ家を突き止めます。

スチュアートとカスターは変装してブラウンが潜伏する街に潜入しますが、すぐに正体が露見し、再び激しい戦闘となります。ブラウンは再び逃亡しますが、スチュアートとカスターは武勲を称えられ、昇進を果たします。しかし、ブラウンは上流階級の不平分子からの援助を受け、勢力を拡大し、更なる軍事行動を開始します。その一方で、ブラウンの同志であったレイダーが彼を裏切り、軍部に情報を提供します。これにより、スチュアートとカスターはブラウンの鎮圧に出撃することになります。激戦の末、ブラウンは捕縛され、国家の敵として処刑されます。しかし、ブラウンの思想は、その後も生き続けることになります。

この映画の主要なキャストは以下の通りです。

ジェブ・スチュアート：エロール・フリン（日本語吹替：小林修）
キット・ホリデイ：オリヴィア・デ・ハヴィランド（日本語吹替：武藤礼子）
ジョン・ブラウン：レイモンド・マッセイ（日本語吹替：大木民夫）
ジョージ・カスター：ロナルド・レーガン（日本語吹替：山内雅人）
* レイダー：ヴァン・ヘフリン（日本語吹替：中田浩二）

この映画は、歴史的な出来事を背景にしながら、アクションシーンと人間ドラマを巧みに融合させ、観客を魅了します。特に、エロール・フリンとロナルド・レーガンの若々しい演技は、この映画の見どころの一つです。また、マイケル・カーティスの監督としての手腕も、この作品の完成度を高める上で重要な役割を果たしています。

『カンサス騎兵隊』は、アメリカ映画史における古典の一つとして、今もなお多くの映画ファンに愛されています。その歴史的背景、アクション、そして人間ドラマが、観る者を惹きつけてやまない、魅力的な作品です。

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