カンセキスタジアムとちぎ

カンセキスタジアムとちぎの概要

カンセキスタジアムとちぎは、栃木県宇都宮市の栃木県総合運動公園内に位置し、陸上競技と球技の両方に対応できるスタジアムです。この施設は、栃木県総合運動公園陸上競技場という公式名称を持ち、3代目の競技場となります。2020年7月23日に正式に開場し、運営は株式会社カンセキによるネーミングライツを取得しているため、「カンセキスタジアムとちぎ」という愛称で親しまれています。

建設の背景

1952年に開園した栃木県総合運動公園内には、1979年に完成した陸上競技場が存在しましたが、老朽化と耐震性の問題が顕在化していました。特に、2022年には第77回国民体育大会が開催されることが決まっていたため、日本陸上競技連盟の公認を受けた新しい陸上競技場が必要とされていました。また、これに合わせてサッカー場の整備も求められていました。

これらの要素を受け、栃木県は2013年度に「総合スポーツゾーン整備」の計画を策定し、宇都宮競馬場跡地を利用した新しいスタジアムの建設が決定しました。2017年5月には起工式が行われ、2020年まで工事が進められました。特に、2021年にはデザインの優れた施設としてグッドデザイン賞を受賞しました。

利用の経緯

カンセキスタジアムとちぎは、2020年3月に栃木SCがホームゲームを実施することを発表しましたが、新型コロナウイルスの影響で当初の予定は変更されました。2020年7月23日に完成記念式典が行われた後、8月から一般利用が開始され、最初の競技としては、同年8月8日の栃木陸上競技協会記録会がありました。サッカーの利用は9月に始まり、初のJリーグの試合は12月に行われました。

2021年シーズンには、栃木SCが主催する21試合のうち13試合が行われ、2022年シーズンでは国体向けの改修が進められ、17試合が開催されました。また、2023年には再びJリーグの本拠地として再登録され、18試合の開催が予定されています。

施設の特徴

このスタジアムはRC造の4階建てで、全周にわたってトラックとフィールドが設けられており、鉄骨架構の膜屋根で覆われています。トラックは日本陸上競技連盟の第一種公認を受けた9レーンの全天候型です。フィールドは天然芝で、サッカーにも対応できる広さを持っています。

座席の収容人数は25,244席で、障がい者席や家族連れ向けのシートも設けられています。座席は栃木SCのチームカラーを取り入れたデザインで、バリアフリーにも配慮されています。さらに、内部には木材や栃木県産の石を使用した内装が特徴的です。

付帯施設と交通アクセス

スタジアムには多目的広場、会議室、トレーニング室などの付帯施設があります。交通アクセスは、東武宇都宮線の西川田駅から歩いて行け、車を利用する場合は東北自動車道の鹿沼インターチェンジから約11分の距離です。

このように、カンセキスタジアムとちぎは、栃木県でのスポーツ活動を更に奨励するための重要な施設となっているのです。

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