カーチス ロビン

カーチス ロビン (Curtiss Model 50 Robin)

カーチス ロビンは、1928年にアメリカのカーチス社によって開発された高翼単葉の輸送機です。この機体は750機ほどが製造され、特にニューヨークとアイルランドを結ぶ飛行に利用されたことで名を馳せました。ダグラス・コリガンによる飛行およびキー兄弟の空中給油のデモンストレーションなど、歴史的な長距離飛行において重要な役割を果たしました。

機体の構造とエンジン

初期型のカーチス ロビンは、V型8気筒エンジンのOX-5を搭載し、出力は90馬力でした。その後のモデルC-1では、170馬力から185馬力のカーチス チャレンジャー エンジンの採用によってさらなる性能向上を図っています。

この機体の主翼は木製で、胴体は鋼管構造を採用しています。また、2席の客席は操縦席の後ろに配置され、実用性を高めています。初期型では主翼の支柱に大きなフェアリングが設けられていましたが、このデザインは揚力に対する効果が薄かったため、後期型では廃止されました。

初期型では脚の緩衝装置がゴム・コードで設計されていましたが、後に油圧式に改良され、耐久性と安全性が向上しました。また、多くのモデルでは水上機用のフロートが取り付けられ、さらなる用途の幅を広げました。価格は約7,500ドルとされ、多くの民間および軍事機関によって使用されました。

軍用型と特別仕様

さらに進化したモデルとして、110馬力のエンジンを搭載した軍用型XC-10が製造されました。この軍用機はアメリカ陸軍のテストに使用され、特に無線操縦の実験に利用されました。軍用型は、民間機とは異なる性能と技術を持ち、様々な実用試験を通じてその適性を確認されました。

スペック (Robin OX-5)

• - 乗員: 3人
• - 全長: 7.65 m
• - 翼巾: 12.5 m
• - 全高: 2.44 m
• - 翼面積: 20.72 m²
• - 機体重量: 743 kg
• - 最大離陸重量: 1,180 kg
• - エンジン: Curtiss OX-5 水冷V8レシプロエンジン, 90 hp (67 kW)
• - 最大速度: 190 km/h
• - 航続距離: 800 km
• - 上昇限度: 3,800 m
• - 上昇率: 195 m/min （高度 0m）

このように、カーチス ロビンはその設計と実用性から、多くの航空機ファンや歴史愛好家の間で思い出される存在となっています。

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