カープラザ

カープラザ

カープラザは、かつて三菱自動車工業が運営していた自動車販売店網の一つです。1978年、コンパクトカーである初代ミラージュの登場に合わせて設立されました。

当初は主に若年層を顧客ターゲットとし、ミラージュをはじめとする比較的コンパクトでスポーティなモデルや、時代のトレンドを反映した個性的な車種を中心にラインナップを構成していました。特に1990年代のRVブームにおいては、RVRやパジェロの派生車種であるチャレンジャーなどがカープラザの専売車種として人気を博しました。このほか、ギャランの姉妹車として登場したエテルナやその後継のアスパイア、ピックアップトラックのフォルテ、そしてその発展形であるストラーダなども専売モデルとして販売されていました。かつての専売車種には、以下のモデルがあります。

• - フォルテ
• - ストラーダ
• - チャレンジャー
• - RVR
• - エテルナ
• - アスパイア
• - エテルナΛ
• - カリスマ
• - トレディア
• - ミラージュ
• - ミラージュディンゴ

一方、多くの車種はギャラン店とカープラザ店双方で取り扱われていました。併売されていた主な車種は以下の通りです。

• - タウンボックスワイド
• - デリカスターワゴン
• - デリカスペースギア
• - パジェロジュニア
• - パジェロイオ
• - レグナム
• - スタリオン
• - GTO
• - エクリプス
• - FTO
• - コルディア
• - シャリオ
• - シャリオグランディス
• - リベロ
• - ランサーセディア
• - ディアマンテ
• - eKワゴン（カープラザで扱われた唯一の軽自動車でした）

また、カープラザではチャネルの節目を記念した限定車の販売も行われました。例えば、10周年を迎えた1988年にはソウルオリンピック開催を記念し、韓国の現代自動車からエクセルを限定輸入販売。20周年記念の1997年にはパジェロジュニア・フライングパグを、25周年およびテディベア生誕100周年記念の2002年にはミラージュディンゴ・テディベアエディションを発売するなど、ユニークな企画を展開しました。

しかし、1990年代後半からカープラザを取り巻く環境は厳しさを増します。1998年の軽自動車規格改定後、主力販売店であるギャラン店で軽トールワゴンのトッポBJの販売が始まると、販売実績でカープラザ店との格差が顕著になりました。さらに2000年に発覚したリコール隠し問題は、三菱車全体の販売台数を大きく落ち込ませました。追い打ちをかけるように、2002年にはかつての主力専売車種であったミラージュやRVRが一時的に生産終了となり、カープラザ店の経営は深刻な状況に陥ります。収益性の高いギャラン店へ移行するカープラザ店が相次ぐ中、最後までカープラザ専売モデルとして残っていたアスパイアの販売が2003年に終了したことを機に、カープラザチャネルはその歴史を閉じ、既存のギャラン店系列へ一本化される形で消滅しました。

このチャネル統合により、以降は三菱自動車の乗用車全てがどの販売店でも購入できるようになりました。ただし、カープラザが元々設置されていなかった一部の地域では、統合以前から既にギャラン店が全ての乗用車を取り扱っているケースも存在しました。また、系列一本化の際に、同じ地域内のギャラン店を展開していた法人と合併した販売会社も見受けられました。

カープラザ店を展開する販売会社の多くは、ギャラン店と同様に「○○三菱自動車販売株式会社」といった社名を用いていたため、社名だけでは両チャネルを見分けるのは困難でした。ただし、一部地域では社名に「中央」を冠することでギャラン店と差別化を図る法人も存在しました。店舗そのものには、「CAR PLAZA」という名称が表示されていたことが特徴です。

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