カーリン

カーリン (Curlin)

カーリンは、アメリカの競走馬および種牡馬であり、特に2007年から2008年にかけて数々のビッグレースでの活躍が評価されています。彼の主な勝ち鞍には2007年のブリーダーズカップ・クラシック、プリークネスステークス、ジョッキークラブゴールドカップ、そして2008年のドバイワールドカップが含まれます。主戦騎手としてはロビー・アルバラードが知られています。

競走生活の始まり

カーリンは2005年のキーンランドセプテンバーセールにおいて5万7000ドルで購入されましたが、2007年2月のデビュー戦では12馬身差で圧勝し、その後のレースでも優れた成績を収めます。特に、G3のレベルステークスとG2のアーカンソーダービーを連勝し、その実力を証明しました。ケンタッキーダービーでは3着に入ったものの、プリークネスステークスでストリートセンスを破って初のG1タイトルを獲得します。この年は、ベルモントステークスでも健闘しつつ、古馬と初めて対戦するジョッキークラブゴールドカップで見事に勝利しました。

栄光の秋

2007年秋には、ブリーダーズカップ・クラシックに出走し、再びストリートセンスやジョージワシントンと対戦。4番人気に支持される中、直線で逃げるハードスパンを追い抜く快勝を収めました。このレースはトラックレコードにわずか0.19秒差の好タイムでした。この時点で、カーリンはアメリカの競馬界における新星として確固たる地位を築きました。

2008年の挑戦

翌年の2008年には、前年のブリーダーズカップ・クラシックが評価され、2007年度のエクリプス賞年度代表馬に選出されます。初戦はドバイワールドカップに臨み、ハンデキャップ背負いながらも圧勝。ドバイワールドカップ本戦でも同様の好調さを保ち、圧倒的な戦績を記録しました。

しかし、帰国後の芝レースではレッドロックスに敗北。凱旋門賞出走を目指すも、この結果から挑戦を断念し、ダート中心の戦いへとシフトします。続くウッドウォードステークスとジョッキークラブゴールドカップでの優勝により、彼は生涯での獲得賞金が北アメリカ史上最高となり、1000万ドルホースにもなりました。

引退と種牡馬時代

ブリーダーズカップ・クラシックでまさかの4着に終わり、馬主が失望する中で現役を引退します。引退後は2009年から種牡馬としての道を歩み始めました。種付け料は75000ドルから始まり、初年度産駒はすぐにG1競走での勝利を収め、成功した種牡馬の地位を確立しました。

彼の産駒の中には、2019年にブリーダーズカップ・クラシックを制したヴィーノロッソや、2022年にエクリプス賞で3つの受賞を果たした産駒も含まれています。カーリンは、北アメリカ競馬界において多くの優れた後継馬を輩出し続け、22年を越えてその名が残り続けています。

馬名の由来と血統

カーリンの名前は、南北戦争の時代に奴隷として生きたチャールズ・カーリンに由来し、初めての馬主が彼のひ孫であることから名付けられました。彼の功績は、競走馬としてだけでなく、種牡馬としても多くの情報と成績を残し、アメリカ競馬史において重要な位置を占めています。

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