カーーニバレ/言ったらダメよ。

カ－－ニバレ/言ったらダメよ。

きいやま商店が2014年7月23日に発表した「カ－－ニバレ/言ったらダメよ。」は、彼らにとって記念すべき最初のシングル作品であり、二つの楽曲が表題曲として扱われる両A面形式が採用されました。発売元はフライング・ハイです。CDの帯には「～あなたにビバっと届けよう 魔法の言葉～」というキャッチコピーが記され、作品への期待感を高めています。

アートワークはキジムナ前津智宏氏が手がけており、表面にはイラスト、裏面にはバッテンマスク姿のメンバー写真が配されています。特に注目すべきは、きいやま商店の音楽CDジャケットにおいて、メンバー自身の写真が使用されているのは、現在のところ本作（特に「言ったらダメよ。」の面）が唯一の例となっている点です。

収録曲

全曲の作詞・作曲・編曲はきいやま商店自身が行っています。

カ－－ニバレ

この楽曲は、人々に「頑張れ」とエールを送るメッセージソングとして制作されました。メンバー3人は、この楽曲を制作するにあたり、当初から「カ－－ニバレ」に「頑張れ」という意味を込めることを意図していたといいます。その後、偶然にもタイトル表記である「カ－－ニバレ」のハイフンが2本であることを利用し、「カ」にハイフンを繋げ、「ニ」の発音を工夫することで「ガンバレ」とも読めることに気づいたというエピソードが残されています。

リリース後の2014年には、年間USEN HIT CHARTのインディーズランキングで22位を獲得するなど、一定の評価を得ました。ブラジルで開催されたFIFAワールドカップの応援歌として採用されることを期待して制作された経緯があるそうですが、残念ながら公式に使用される機会はありませんでした。

言ったらダメよ。

この楽曲は、後に彼らがテレビ番組『beポンキッキーズ』にレギュラーとして出演する重要な契機となった作品です。元々YouTubeで公開されていたミュージックビデオが番組プロデューサーの目に留まり、楽曲の持つユニークな雰囲気が子供向け番組に合っていると感じたプロデューサーがメンバーと面会。その際に彼らの持つユニークな人柄や温かい心に触れたことが、最終的に番組への起用を決定づける要因となったといわれています。

ミュージックビデオは、ワンショット撮影によるシンプルな構成が特徴です。このMVは、「カ－－ニバレ」のMV撮影が終了した後、所属事務所の社長から急遽「もう1本制作するように」との指示が出され、製作会社が「低予算」かつ「一発撮り」という厳しい条件のもと、慌ただしく制作に着手したものであるという裏話があります。さらに、制作スタッフの中にはメンバー（リョーサとだいちゃん）の同級生もおり、スタジオのレンタル時間が3時間に限られていることから、事前に振り付けを考えてくるよう依頼を受けたというエピソードも。しかし、メンバーは撮影直前まで振り付けを全く考えておらず、結局、撮影開始わずか50分前になってからその場で即興的に作り上げたという逸話が残されています。

その他収録曲

カ－－ニバレ (カラオケ)
言ったらダメよ。(カラオケ)

収録アルバム

それぞれの楽曲は、後に以下のアルバムに収録されています。

カ－－ニバレ：『きいやま商店 ザ・ベスト 〜この歌届け〜』
言ったらダメよ。：『空とてんぷらと海のにおい』

このシングルは、2014年の日本の音楽シーンの一端を彩った作品であり、特に「言ったらダメよ。」は、きいやま商店のその後の活動において重要な役割を果たしました。

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