ガス溶接作業主任者

ガス溶接作業主任者とは

ガス溶接作業主任者とは、労働安全衛生法に定められた国家資格であり、ガス溶接作業における安全管理を担う責任者です。事業者は、アセチレン溶接装置やガス集合溶接装置を使用するガス溶接作業を行う際に、有資格者を作業主任者として選任することが義務付けられています。ただし、可燃性ガスと酸素ボンベをそれぞれ1本ずつ使用する溶接作業の場合は、選任の必要はありません（ガス溶接技能講習の受講は必須）。

免許交付の要件

ガス溶接作業主任者となるには、ガス溶接作業主任者免許試験に合格し、さらに以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

ガス溶接技能講習を修了後、3年以上のガス溶接等の実務経験
大学または高専で溶接に関する学科を卒業
大学または高専で工学または化学に関する学科を卒業後、1年以上のガス溶接等の実務経験
塑性加工科、構造物鉄工科、配管科の職業訓練指導員免許取得
普通職業訓練（金属加工系溶接科）、養成訓練（溶接科）修了後、2年以上のガス溶接等の実務経験
鉄工、建築板金、工場板金、配管の1級または2級技能検定合格後、1年以上のガス溶接等の実務経験
旧保安技術職員国家試験規則による溶接係員試験合格後、1年以上のガス溶接等の実務経験
専修訓練課程の普通職業訓練（溶接科）、専修訓練課程の養成訓練（溶接科）修了後、3年以上のガス溶接等の実務経験
養成訓練（金属成形科）修了
長期課程の指導員訓練修了後、1年以上のガス溶接等の実務経験
防衛大学校卒業後、1年以上のガス溶接等の実務経験

これらの要件は、以前は免許試験の受験資格でしたが、2012年4月1日以降は免許交付要件となりました。

免許試験について

試験は、学科試験のみで実技試験はありません。試験は年2回、各地の安全衛生技術センターで実施されます。

試験科目

試験科目は以下の4科目で、試験時間は合計180分です。

1. ガス溶接等の業務に関する知識（5問）
2. 関係法令（5問）
3. アセチレン溶接装置及びガス集合溶接装置に関する知識（5問）
4. アセチレンその他可燃性ガス、カーバイド及び酸素に関する知識（5問）

一定の条件を満たす場合は、3と4の科目が免除されます。

合格基準

各科目40%以上かつ合計60%以上の得点で合格となります。科目免除の場合は、免除された科目を除いて計算されます。

受験資格

受験資格に制限はなく、誰でも受験可能です。以前は受験資格が定められていましたが、2012年4月1日以降は廃止されました。

免許申請

免許試験合格後、東京労働局長に免許申請を行うことで、ガス溶接作業主任者の免許が交付されます。申請には、上記の免許交付要件を満たしている必要があります。

その他の情報

関連資格: ガス溶接技能講習、アーク溶接作業者
試験実施機関: 安全衛生技術試験協会
根拠法令: 労働安全衛生法

外部リンク

* 安全衛生技術試験協会


ガス溶接作業主任者は、ガス溶接作業の安全を確保する上で非常に重要な役割を担っています。資格取得を目指す方は、試験対策と実務経験の両方を計画的に進めることが大切です。

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