ガソリンスタンド(または
給油所)は、
自動車や
オートバイの
燃料である
ガソリンや
軽油を
販売する施設です。日本では、特に
高速道路沿いのサービスステーション(SS)としての位置付けが一般的であり、多くのサービスを提供する役割も担っています。
英語では「filling station」や「gas station」と呼ばれ、イギリスでは「petrol station」と称されます。日本では、地方の過疎地域では
ガソリンスタンドの撤退が進んでおり、
経済産業省がその対策を進めています。
日本の法令における位置付け
日本の法律では、
ガソリンスタンドは
消防法の「取扱所」に分類されており、危険物を取り扱うための厳格な基準が設けられています。具体的には、営業中は
危険物取扱者が常駐し、
給油設備の点検や管理が義務付けられています。
ガソリンスタンドの設備は、
消防法による厳しい規制を受けており、地下タンクは定期的に洗浄されるべきです。
業界の動向と再編
1999年以降、日本の
石油元売り会社は合併を繰り返し、元々10社以上あった名立たる企業が統合されてきました。例えば、
2001年には東燃とゼネラル
石油、
2010年には
ジャパンエナジーと新
日本石油が合併しています。これにより、業界は
ENEOSや
出光興産といった大手が主導する構図に変わってきています。現段階でのシェアは
ENEOSが圧倒的で、次いで
出光興産、コスモ
石油が続いています。
ガソリンスタンドのサービスと設備
ガソリンスタンドでは、各種
燃料の他にも、
エンジンオイルや車の
洗車、
タイヤの交換など、多岐にわたるサービスを提供します。さらに、一部の店舗では
電気自動車用の充電器や
レンタカーの取り扱いを行っているところもあります。また、
高速道路の
サービスエリアに設置されたスタンドでは、特に旅客機用の航空
燃料を扱うこともあります。
給油方法と安全対策
日本の
ガソリンスタンドにはフルサービス式とセルフ式があります。フルサービス方式では、従業員が
給油作業を行う一方、
セルフサービス方式が普及してきました。
1998年から始まった
セルフサービスは、顧客が自分で
給油する形式で、これにより人件費を削減し、安価な価格で
燃料を提供できるようになりました。セルフ式でも、
危険物取扱者が常駐し、
監視カメラでの監視が行われているため、安全性は確保されています。
環境への配慮
ガソリンスタンドは環境対策も進めており、
カリフォルニア州などの規制が特に厳しい地域では、蒸気回収のシステムが装備されています。また、日本国内でも、過去の震災を受けた教訓から、災害時に
給油が可能な体制への整備が進められています。非常用
発電機を搭載したスタンドの整備も進められており、地域の
ライフラインとなることが期待されています。
まとめ
ガソリンスタンドは単なる
給油の場所から、地域社会のインフラとしての役割を果たす重要な場所です。今後の業界の進展や、テクノロジーの発展により、さらなるサービス向上や環境配慮が求められるでしょう。