ガルダ (ガンダムシリーズ)

ガルダ - 宇宙世紀の超大型輸送艦

ガルダは、人気アニメ「ガンダムシリーズ」の中で、宇宙世紀を背景に登場する架空の艦艇です。この艦船は、地球連邦軍が開発した超大型空中輸送機として位置づけられています。デザインはメカニックデザイナーの藤田一己によるもので、その外観はアニメ『未来少年コナン』に登場した爆撃機ギガントから発想を得て作られています。

デザインと構造

全長317メートル、全幅524メートルという巨体を誇るガルダは、内部の大部分が貨物スペースとして使用されており、最大積載量は9,800トンにも及びます。大気圏で飛行する機体としては、史上最大級の規模を持つと言えるでしょう。

この巨大な輸送艦は、機首に設置された艦橋の下に[サブフライトシステム]用のハッチや、後部にはメインハッチ、両主翼の下にはサイドハッチを備えています。特にサイドハッチはメインハッチよりも開口部が大きく、機体の輸送能力を向上させています。ガルダは航続距離にほとんど制限がないのが特徴で、ミノフスキー核融合炉と熱ジェット/スクラムジェットエンジンの組み合わせにより、高速かつ長距離の輸送を実現しています。

本来は地球上層部の成層圏を周回し、防空任務を担うためのプラットフォームとして設計されていましたが、グリプス戦役での損失や製造コストの問題が影響し、その実用化には至りませんでした。代わりに、シャトルの空中回収やブースター取り付け、気象観測など、多様な任務を遂行する可能性を秘めています。ただし、重量物の積み込みには地上に降下する必要があるため、運用には巨大な滑走路が求められます。

搭載能力と武装

ガルダは、[モビルスーツ]を多数搭載することができ、エゥーゴのジャブロー攻略戦では、アウドムラとスードリの2艦がほぼ全てのエゥーゴのMS部隊を収容した実績があります。しかし、特に巨大なモビルフォートレス形態のサイコガンダムは収容できず、牽引のみの対応となります。武装については、当初は対空機銃しか装備されていなかったため、MSを砲台として用いる形で防御を行っていました。

その後、ダカールやキリマンジャロ基地での戦闘以降、追加の武装として対空メガ粒子砲やミサイルが搭載されるようになり、徐々に戦闘能力が向上しました。小説『機動戦士ガンダムUC』では、その対空火力が敵に恐れられる存在となったことが描かれています。

同型艦とその活躍

ガルダ級艦艇は、4機または5機存在するとされており、テレビ版『機動戦士Ζガンダム』の設定では、初めは4機のみで、その後の増加も見込まれていないとのことです。小説や漫画では、同級艦が複数の戦闘に参加しており、その戦略的役割が強調されています。

例えば、ガルダのネームシップとして知られる「ガルダ」は、ビスト財団に囚われたミネバ・ザビやユニコーンガンダムを宇宙へ移送するためのシャトル中継基地としての役割を果たしました。このように、ガルダ級艦艇はその巨体を活かして数々のミッションを遂行し、宇宙世紀における重要な舞台装置の一つとなっています。

その他の関連艦艇

ガルダ級艦艇には、アウドムラやスードリ、メロゥドといった兄弟艦も存在し、それぞれが異なる任務に従事しています。特にアウドムラは、エゥーゴが奪取し、宇宙での重要な拠点となるなど、物語に大きな影響を与えています。これらの艦艇間の関係性や戦争の流れへの貢献が、シリーズを通じて描かれています。

このように、ガルダは「ガンダムシリーズ」において、多面的な機能を持つ艦艇として描かれており、その存在はシリーズの魅力の一翼を担っています。

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