ドム

ドム (DOM)

ドムは、1979年に放送されたアニメ『機動戦士ガンダム』に登場する架空のモビルスーツで、ジオン公国軍に属する陸戦用の有人操縦式機動兵器です。この機体は「重MS」と称されるほどの頑丈な体型を特徴としており、主に敵軍に対する強力な武装を備えた駆逐兵器として設計されています。

初登場と特徴

ドムは、初めて『機動戦士ガンダム』の第20話で「局地戦用重モビルスーツ・ドム」として言及され、その後第24話で黒い三連星が搭乗し、主人公アムロ・レイが率いるホワイトベース隊との戦闘においてその名を轟かせました。この機体は、ホバー機能を利用して地表を滑走することができ、通常の歩行方法にはない高速移動能力を持っています。これにより、戦場での脚部装甲と攻撃力を生かしつつ、敵の奇襲に対応することが可能です。

デザイン

ドムのデザインは、大河原邦男が初期稿を描き、安彦良和が最終的な姿に仕上げました。その見た目は、全体的に太くがっしりとした印象で、頭部にはモノアイを搭載しており、指向性センサーとしても機能します。また、背部にはホバー装置があり、これにより地面から微妙に浮上しながら高速移動を実現しています。

設定の背景

ドムは、ザクやグフが抱えていた重力下での機動性の課題を解決するために開発されました。これらは通常の歩行や車両による運搬では展開が遅かったため、新たな機動性を求めた結果がホバー機能の導入でした。試作機の開発段階では、熱核ジェットエンジンとホバー技術が組み合わせられ、最終的には通常のドムとは異なり、地表を滑走できる形式に落ち着きました。

武装と戦闘能力

ドムは、主にジャイアント・バズとヒート・サーベルを装備しており、これらの武器は相手MSに対して高い威力を発揮します。特にジャイアント・バズは360ミリのロケット砲として知られ、標準的なMS用兵器としての位置を築いています。さらに、拡散ビーム砲などの装備もあり、戦術の多様性を持っています。

様々なバリエーション

ドムにはナランソロンゴ・ボルドバヤル専用機やドム・トロピカルテストタイプ、ドム・ノーミーデスなど、数多くのバリエーションが存在します。これらの改良機は特定の戦場環境に対応するために設計されており、それぞれ異なる特色を持っています。

終わりに

『機動戦士ガンダム』シリーズにおけるドムの役割は非常に大きく、著名なメカニックデザインや戦闘スタイルは多くのファンに支持されています。また、関連メディアや派生作品においてもドムの存在が重要な位置を占めており、今なおその人気は衰えません。このように、ドムはガンダムシリーズの中でも特に印象に残る機体の一つと言えるでしょう。

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