ガルマン・ガミラス帝国の戦闘艦

ガルマン・ガミラス帝国の戦闘艦艇：緑の脅威の進化と終焉

『宇宙戦艦ヤマトIII』（以下、『ヤマトIII』）と『宇宙戦艦ヤマト 完結編』（以下、『完結編』）に登場するガルマン・ガミラス帝国の戦闘艦艇は、旧ガミラス帝国の艦艇とは異なる特徴を持つ艦隊を形成していました。本稿では、その多様な艦艇について詳細に解説します。

新時代の戦闘艦：緑の直線美と回転速射砲塔

ガルマン・ガミラス帝国の艦艇は、旧ガミラス艦と異なり、緑を基調とした直線的なデザインが特徴です。旧来のデザインとの共通点は少ない一方、二連三段空母や戦闘空母など、旧ガミラス帝国艦艇の流れを汲む発展型艦艇も存在します。そして、これらの艦艇の主兵装として目立つのが、白色彗星帝国の艦艇でも採用されていた回転速射砲塔です。前線には新型艦が配備されていましたが、旧ガミラス艦も本星防衛などに用いられていたようです。

主要艦艇の詳細

1. デスラー艦:

『ヤマトIII』と『完結編』に登場。3代目と2代目の2種類のデザインが存在します。デザインは劇中での描写や資料によって差異が見られます。

2. デスラー砲艦:

『ヤマトIII』に登場。詳細は不明な点が多く、さらなる資料の調査が必要です。

3. 大型戦闘艦:

『ヤマトIII』に登場。板橋克己氏デザイン。全長500メートル近い巨大な艦で、ガルマン・ガミラス帝国の主力艦の一つです。直線と平面を基調とした艦体に、左右両舷から張り出した巨大なインテークや、艦底部にくびれた部分などが特徴的です。主武装は6基の回転速射砲塔に加え、艦首部に装備された「ブーメランカッターミサイル」が特徴です。このミサイルは発射後に2つに分裂し、敵艦を切り裂くという独特の攻撃方法を持ちます。劇中では、グスタフ率いる北部方面艦隊やデスラー直率の艦隊に配備され、ボラー連邦艦隊との激戦で活躍しました。しかし、最終的には体当たり攻撃で全滅するという悲壮な最期を遂げています。

4. 中型戦闘艦:

『ヤマトIII』に登場。板橋克己氏デザイン。こちらも主力艦の一つであり、艦隊旗艦として使用されることもありました。ダゴンが座乗していたことから、「ダゴン艦」と呼ばれることもあります。全長252メートルで、地球防衛軍の主力戦艦とほぼ同サイズです。艦首の台形開口部や、独特の艦橋形状など、旧ガミラス帝国のシュルツ艦との共通点も見られます。武装は3基の3連装砲塔と回転速射砲塔、高圧直撃砲などを装備。劇中ではダゴンの座乗艦としてヤマトと対峙し、その後は北部方面艦隊やデスラー艦隊に配備されました。

5. 駆逐艦:

『ヤマトIII』に登場。板橋克己氏デザイン。中型戦闘艦の縮小版のような艦艇です。直線と平面を基調とした艦体に、台形状の艦首部、艦尾のメインエンジンなどが特徴です。武装は回転速射砲塔、連装砲、高圧直撃砲、ミサイル、魚雷、エネルギー砲など多様な兵装を備えています。劇中では、ダゴン率いる東部方面軍やグスタフ率いる北部方面艦隊などに配備され、ヤマトとの激戦を繰り広げました。

6. 惑星破壊ミサイル艦:

『ヤマトIII』に登場。詳細は不明です。

7. グスタフ艦:

『ヤマトIII』に登場。詳細は不明です。

8. 円盤形白色旗艦:

『ヤマトIII』に登場。出渕裕氏デザイン。ダゴンが座乗する艦隊指揮艦で、ドメラーズII世の拡大発展型です。2隻の艦を連結した独特の形状をしており、強力な武装と牽引ビーム発生器を備えています。ダゴンは、この艦でヤマトとの決戦に挑みましたが、ブラックホールに引き込まれてしまいます。

9. 二連三段空母、戦闘空母:

『ヤマトIII』に登場。板橋克己氏デザイン。詳細な情報は少ないですが、空母としての役割を担っていたと推測されます。

10. 旧式艦:

デスラー戦闘空母、駆逐型デストロイヤー艦（板橋克己、加藤直之、松崎健一デザイン）、駆逐型ミサイル艦（松崎健一デザイン）など、旧式の艦艇も存在しました。これらの艦艇は、主に本星防衛などで使用されていたと考えられます。

まとめ

ガルマン・ガミラス帝国の戦闘艦艇は、旧ガミラス帝国の遺産を受け継ぎながらも、新たなデザインと技術を取り入れ、宇宙を席巻しようとした彼らの野望を象徴する存在でした。しかし、ヤマトとの激戦を経て、その多くは消滅することとなります。彼らの艦艇は、宇宙戦史における重要な一ページを刻み込んだと言えるでしょう。より詳細な情報を得るには、関連書籍や資料の参照が不可欠です。

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