戦闘空母

宇宙戦艦ヤマトシリーズにおける戦闘空母：多様な勢力と進化

概要

戦闘空母は、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」シリーズに登場する架空の宇宙空母です。現実世界の航空戦艦（航空母艦と戦艦の機能を併せ持つ艦船）に相当し、シリーズを通して様々な勢力が運用しています。主な勢力としては、ガミラス帝国、ガルマン・ガミラス帝国、ボラー連邦が挙げられます。さらに、PlayStation版のゲーム作品では、地球防衛軍と暗黒星団帝国も戦闘空母を保有していました。

地球防衛軍の戦闘空母

PlayStation版の『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』や、PS2版の『宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶』『宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲』『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』などに登場。宮武一貴氏がデザインを担当しました。これらのゲーム作品における地球防衛軍の戦闘空母の詳細は、設定資料やゲーム内の描写を参照する必要があります。

ガミラス帝国の戦闘空母

『宇宙戦艦ヤマト』と『宇宙戦艦ヤマト2』に登場。松本零士氏（準備稿）、加藤直之氏（決定稿）がデザインを担当しました。ガミラス帝国の主力宇宙空母の一つであり、特徴的な双胴の船体と後方に偏った艦橋構造が目を引きます。飛行甲板は攻撃モード時に反転し、多数のミサイルランチャーや砲塔が現れます。火力面では巡洋艦に匹敵する戦闘能力を誇ります。艦底部には引き込み式の主脚を備え、地上への着陸を可能としています。

劇中では「戦艦空母」と呼ばれることもあります。デスラー戦闘空母は、この戦闘空母の旗艦発展型として、『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』に登場します。ドメル艦隊所属の戦闘空母は、第21話と第22話でヤマトと激戦を繰り広げ、最終的にヤマトの攻撃によって撃沈されました。また、『宇宙戦艦ヤマト2』では、ガミラス残存艦隊所属の戦闘空母がヤマトと交戦しています。

リメイクアニメにおける戦闘空母

『宇宙戦艦ヤマト2199』『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』では、「ゲルバデス級航宙戦闘母艦」という艦級名で登場。石津泰志氏がデザインを担当しました。旧作と比べて艦橋周辺のデザインが大きく変更され、飛行甲板も細くなっています。最大の特色である砲塔を装備した甲板は「遮蔽式砲戦甲板」と呼ばれ、飛行甲板だけでなく艦底部にも備わっています。艦載機は戦闘機、攻撃機、雷撃機、偵察機など、状況に応じて幅広く運用可能です。

リメイクシリーズでは、性能とコストのバランスが取れなかった失敗兵器という設定が加えられています。劇中では、「七色星団海戦」や、ダロルド、ミランガル、ニルバレスなどの個艦が活躍します。また、『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』ではデスラー艦隊に所属し、物語に重要な役割を果たします。特に、「超ゲルバデス級航宙輸送艦」は、ボラー連邦との交渉における重要な役割を担いました。

暗黒星団帝国の戦闘空母

PS2版『宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲』『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』に登場する暗黒星団帝国の戦闘空母は、宮武一貴氏がデザインを担当しました。アニメ版には登場しないオリジナル艦で、同帝国の巨大戦艦を上回る大きさです。円盤状の前部艦体と扇型の後部艦体が一体化しており、幅広い全通式飛行甲板とアングルド・デッキを備えています。武装は艦体後部に多数の主砲を搭載しています。ゲーム内では様々なステージに登場し、ヤマトと交戦しています。

ガルマン・ガミラス帝国の戦闘空母

『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場。板橋克己氏がデザインを担当しました。ガミラス帝国の戦闘空母の直系後継艦で、大型化し全長522mに達します。ガミラス帝国時代の艦と区別するため、「ガルマン・ガミラス戦闘空母」と呼ばれることもあります。アングルド・デッキがなくなり、エレベーターとカタパルトレールが特徴的です。飛行甲板の反転機構も廃止されています。武装は艦橋前後に速射砲塔と主砲を搭載しています。劇中では東部方面軍所属の3隻がヤマトと交戦しますが、攻撃シーンは描かれず撃沈されています。

ボラー連邦の戦闘空母

『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場。サブマリン氏がデザインを担当しました。前後に半円をつないだような独特なシルエットが特徴です。青紫が標準色ですが、赤色の艦も登場します。ボラー艦艇共通の特徴である格納式砲塔や、艦載機発進口を備えています。艦体下部には艦載艇発進口があり、上陸用舟艇を発進させます。

結論

戦闘空母は、宇宙戦艦ヤマトシリーズにおいて、様々な勢力が運用する重要な艦艇です。そのデザインや性能、役割は時代や勢力によって異なり、シリーズ全体の物語を彩る上で重要な存在となっています。

もう一度検索