ガンダムシュピーゲル

ガンダムシュピーゲル：漆黒の鏡面装甲を纏う高速モビルファイター

『機動武闘伝Gガンダム』に登場するガンダムシュピーゲルは、ネオドイツ代表として第13回ガンダムファイトに参戦したモビルファイター（MF）です。パイロットは、謎多き男シュバルツ・ブルーダー。その機体名「シュピーゲル」は、ドイツ語で「鏡」を意味します。英語版では「Shadow Gundam」と名称が変更されています。

機体解説

ネオドイツの最新技術を結集して開発されたガンダムシュピーゲルは、他の追随を許さない高い機動性を誇ります。シュバルツの操るゲルマン忍法を忠実にトレースできるよう設計されており、その動きはまるで忍者のように俊敏です。開発にはゲルマン忍術を継承する技術者集団が関わったと推測されていますが、その詳細は不明です。

武装

ガンダムシュピーゲルの武装は、接近戦に特化したものが中心です。

シュピーゲルブレード: 両肘に装備された大型の刃物。日本刀の技術が応用されており、巨大なモビルスーツの装甲を容易に切断できるほどの切れ味を誇ります。その一方で、人毛を10分割できるほどの繊細さも兼ね備えています。
メッサーグランツ: クナイ型の爆弾。時間差で起爆し、複数投擲することで爆発の威力を高めることができます。敵を牽制したり、広範囲を攻撃するのに有効です。
アイアンネット / アイゼンネッツ: 両腕に内蔵された鋼鉄製の網。ピンク色に発光し、相手に被せて電撃を流すことで行動を制限できます。また、先端部の楔で攻撃することも可能です。

必殺技

ガンダムシュピーゲルの必殺技は、高速回転による強力な斬撃です。

シュトゥルム・ウント・ドランク: シュピーゲルブレードを左右に展開し、機体をコマのように高速回転させながら敵を斬りつける技です。攻防一体の技であり、その破壊力はシャッフル同盟の4機を退け、ゴッドガンダムをも追い詰めるほどです。ゴッドガンダムとのデスマッチでは、石破天驚拳との打ち合いの際に、あえてブレードを展開せずに使用されました。劇中では技名判明以前にも同様の技が使われています。漫画版では「シュトゥルム・エクスプロジオーン」とされていましたが、後に修正されました。

劇中の活躍

物語序盤、ガンダムシュピーゲルはデビルガンダムに一度敗北を喫します。その後、デビルガンダムに取り込まれかけていたキョウジ・カッシュの意思により、シュバルツはアンドロイドとして蘇生します。その際、DG細胞によってガンダムシュピーゲルも修復能力を獲得し、以後の損傷は自己修復できるようになりました。デビルガンダムを倒すため、主にドモンの修行をサポートし、デビル包囲網突破作戦ではシャッフル同盟の脱出を支援します。

決勝リーグでは無敗を続け、ゴッドガンダムとの最終決戦に挑みます。圧倒的な強さを見せるものの、ドモンの石破天驚拳に敗北。その後、ランタオ島でデビルガンダムに単機で突撃しますが、シュバルツが満身創痍であったことと、バルカンの集中砲火を浴びて撃破されてしまいます。しかし、シュバルツは脱出し、デビルガンダムのコックピットに潜入することに成功しました。

製作エピソード

メカニックデザインを担当した大河原邦男氏は、自身の著書でドイツ兵のヘルメットやゾーリンゲン社のナイフのデザインを参考にしたと語っています。これらの要素が、ガンダムシュピーゲルの独特な外観と戦闘スタイルに大きく影響を与えています。

備考

ガンダムシュピーゲルは、その高い機動性と忍者的な戦法で、他のガンダムとは一線を画す存在です。シュバルツ・ブルーダーの謎めいたキャラクター性とも相まって、多くのファンを魅了しました。本機の活躍は、物語に深みと多様性を与える重要な要素となっています。

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