ガンマ線透過写真撮影作業主任者

ガンマ線透過写真撮影作業主任者とは

ガンマ線透過写真撮影作業主任者とは、労働安全衛生法に定められた作業主任者の一つです。この資格は、ガンマ線を用いた透過写真撮影作業における安全管理を担うために必要とされ、有資格者は事業所内で責任者として選任されます。

選任の義務

事業者は、鋳物製品などの品質検査でガンマ線を利用して写真撮影を行う場合、労働者の中からガンマ線透過写真撮影作業主任者を選任することが義務付けられています。これにより、作業現場における放射線障害のリスクを低減し、労働者の安全を確保することが目的です。

免許取得の要件

ガンマ線透過写真撮影作業主任者の免許を取得するには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。ただし、18歳未満の者は免許を取得できません。

1. 免許試験の合格: 安全衛生技術センターが実施する免許試験に合格する必要があります。
2. 特定の免許保有者:
診療放射線技師免許
原子炉主任技術者免状
第一種放射線取扱主任者免状
第二種放射線取扱主任者免状

これらの免許保有者は、試験を受けることなく免許交付申請を行うことができます。試験合格者は東京労働局長、それ以外の該当者は住所または勤務地を管轄する都道府県労働局長へ交付申請を行います。

免許試験について

受験資格

免許試験には、学歴、実務経験、年齢による制限はなく、誰でも受験可能です。

試験日程

試験は安全衛生技術センターで定期的に実施されます。通常、各センターで年に1回、5月または11月に実施されます。

試験科目

試験では以下の4科目について知識が問われます。

1. ガンマ線による透過写真撮影の作業に関する知識
2. ガンマ線照射装置に関する知識
3. ガンマ線の生体に与える影響に関する知識
4. 関係法令

各科目10問ずつ出題され、全体の正答率が6割以上で、かつ各科目で4割以上正解することが合格基準となります。

試験時間

以前は、午前中に1と4、午後に2と3の科目をそれぞれ2時間ずつで実施していました。しかし、2021年6月1日以降は、4科目まとめて4時間で実施されるようになりました。

科目免除

診療エックス線技師免許保有者、またはエックス線作業主任者免許試験合格者は、申請により「3.ガンマ線の生体に与える影響に関する知識」の科目が免除されます。これにより、試験時間が1時間短縮されます。

まとめ

ガンマ線透過写真撮影作業主任者は、放射線を取り扱う作業現場で重要な役割を担います。この資格を持つことで、事業者は法令を遵守し、労働者の安全を確保することができます。資格取得を検討する際には、自身の状況に応じて試験または免許交付申請の手続きを進めるようにしましょう。

外部リンク

* 安全衛生技術試験協会

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