キア・カレンス

カレンス (Carens)

カレンスは、1999年から起亜自動車によって生産・販売されている小型MPV（多目的車）です。特に、2006年に発表された2代目からは、さまざまな市場でキア・ロンドとしても知られるようになりました。多様なデザインやエンジン設定が特徴で、初代から3代目にわたる歴史は、韓国だけでなく国際市場に向けても展開されてきました。

歴史

初代 (RS型、1999年-2006年)

カレンスは1999年に市場に登場し、当時のキャッチコピーは「21世紀ミレニアム」でした。このモデルは三菱・シャリオをベースにしており、上級車種として提供されました。発売当初は1,800ccエンジンのみがラインアップされていましたが、後に2,000ccエンジンも追加されました。また、リアウィンドウ周りのデザインが初代トヨタ・イプサムに似ているという意見もありました。

この初代モデルは、日本にはカーニバルとともに「2000輸入車ガイドブック」に掲載されたものの、実際には日本市場に導入されることはありませんでした。2002年には「カレンスII」として初代モデルの大幅な改良版が登場し、型式はRS型を継承していました。さらに、クロスオーバー風の派生モデル「エクストレック」もこの時期に発売されました。また、マレーシアではナザブランドの国産車ナザ・チトラとして今も製造・販売されており、2009年にはデザイン変更が行われアウディ風のグリルが採用されました。

2代目 (UN型、2006年-2013年)

2006年5月、マドリード・モーターショーで2代目が発表されました。このモデルは全長4.54mで、欧州仕様車に初めて3列シートを採用しました。デザインは先行のコンセプトモデル「Multi-S」に影響を受けており、北米市場には「ロンド」という名前で初めて投入されました。オーストラリア市場でも、カレンスからロンドに改名されて販売されました。

また、マレーシアでは2008年からナザによる現地生産が行われ、ナザ・チトラIIロンドとして販売されるようになりました。

3代目 (RP型、2013年-2018年)

2012年のモンディアル・ド・ロトモビルでワールドプレミアを果たしましたが、韓国市場での発表は2013年のソウルモーターショーの初日です。このモデルの開発には約2,200億ウォンの予算がかかり、51ヶ月の期間が費やされました。プラットフォームはK3と共有され、サイズは全長4,525mm、全幅1,805mm、全高1,610mm、ホイールベースは2,750mmとなっており、先代よりもさらに拡大しました。

エンジンにはV6が廃止され、全車直列4気筒エンジンが搭載され、2.0L Nu GDI、1.7L U2 CRDi、1.6L ガンマエンジンが用意されました。2016年9月には外装やホイールなどが改良されるマイナーチェンジも実施されていますが、2018年7月には販売を終了し、後継車は登場しないことが決まっています。

関連項目

• - キア・セフィア

外部リンク

• - オールニュー カレンス（韓国仕様）
• - キア・カレンス（英国仕様）
• - ナザ・チトラ
• - ナザ・チトラIIロンド

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