キア・レイ

「レイ」とは

「レイ」は韓国の自動車メーカーKIAが製造している軽自動車です。韓国独自のカテゴリーであるキョンチャ（軽車両）に属し、軽トールワゴンの形態で提供されています。

初代（2011年〜2017年）

「レイ」は2011年11月に韓国で初めて発表され、同年12月20日から販売が開始されました。初代モデルはKIAのコンパクトカー「モーニング」とプラットフォームを共有し、エンジンには出力78PSの「Kappa 1.0MPI」を搭載していました。また、ガソリンエンジンとガソリン/LPGのバイフューエルオプションも選べるのが特徴です。車両のサイズは韓国の軽自動車基準に従っており、日本の軽自動車に相当します。

外観デザインは日本の軽自動車に似たトールワゴンスタイルで、助手席側には韓国車初のピラーレス構造のスライドドアを採用しています。これにより、乗り降りが非常にスムーズで便利になります。また、「タイガーグリル」と呼ばれるブランドアイコンは設計上、ヘッドライトの下に配置されており、斬新な印象を与えています。

安全性にも配慮しており、ABSやエアバッグ、VSM（車両安定性制御）などの機能を備えています。さらに、ヒルアシストコントロールやカーテンシールドエアバッグも装備されており、他の車両と比較しても高い安全性を実現しています。モデルは「デラックス」「デラックススペシャル」「ラグジュアリー」「プレステージ」の4種類が用意されました。

2012年には1.0LのKappaターボエンジンも追加され、出力は106PSに向上。これに伴い、燃費も改善され、ライバルと競える性能を誇ります。同年12月には電気自動車「Ray EV」も発表され、走行可能距離は139km、最高速度は130km/hという性能を持っていました。

2代目（2017年〜2022年）

「レイ」は2017年12月にマイナーチェンジを行い、「The new RAY」として生まれ変わりました。このモデルでは、フロントおよびリアのデザインが一新され、バンパーやレンズもリデザインされています。

商用グレードも多様化し、リアシートを取り外して2シーターまたは1シーターに対応できる仕様が用意されるなど、ビジネスニーズにも対応しています。ただし、バルクヘッドの影響で利便性が損なわれる部分もあります。

3代目（2022年〜）

2022年には新しいデザインが公開され、同年9月に発売されました。このモデルは、最高出力76馬力を発揮し、先代のデザインを引き継ぎつつも、新しいスタイリング要素が加えられ、洗練された印象を与えています。

特に進化が見られるのは運転支援技術で、車線維持支援（LFA）などの機能が充実しています。さらに、全席フルフラット化が可能で、広々とした室内空間を提供しています。加えて、「Kia Connect」アプリを通じてエンジンの始動やエアコンの操作ができる便利な機能も搭載されています。

電気自動車モデルに関しては、2023年8月に予約開始を発表し、最高出力64.3kW（約87PS）を誇り、約233kmの航続距離を実現しています。

結論

「レイ」という車名は、英語で「光」や「かがやき」を意味します。KIAとしては、この車両を通じて機能性や安全性を高め、都市での使いやすさを追求しています。他の韓国車と同様に、高いコストパフォーマンスが特徴です。今後の展望としてもさらなる進化と改善が期待されます。

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