キクザメ目

キクザメ目について

キクザメ目（Echinorhiniformes）は、軟骨魚綱板鰓亜綱に属する生物群で、これまでに1科1属2種が確認されています。これらの魚は世界中の海に分布していると考えられていますが、深海に生息するため、その生態に関する情報はあまり知られていません。分類学上では、キクザメ科としてツノザメ目に含めることもあります。

特徴

キクザメ類はその大型さが際立っており、最大で全長4メートルに達することがあります。この種の大きな特徴は、体表にある楯鱗です。これらの楯鱗は直径5から15ミリメートルの鋭い棘状になっており、魚体の周囲には菊の花の模様のような独特のパターンが見られます。この模様が、キクザメの名称の由来になっています。また、2基の背鰭は体の後方に位置しており、臀鰭は欠如しています。

キクザメは主に水深1,000メートルまでの深海に生息しており、極めて稀に漁業で使用される定置網や底引き網にかかることがあります。彼らの生態に関しては、観察が難しく、詳細は多くの場合不明のままです。

分類

キクザメ目は、キクザメ科（Echinorhinidae）と、そこに属するキクザメ属（Echinorhinus）から成り立っています。この属には、キクザメ（Echinorhinus brucus）とコギクザメ（Echinorhinus cookei）の2種が含まれています。

キクザメ科 Echinorhinidae

• - キクザメ属 Echinorhinus

- キクザメ（E. brucus）
- コギクザメ（E. cookei）

キクザメ（Echinorhinus brucus）

キクザメは、またの名を「菊鮫」と呼ばれ、1788年に発見されました。最大で全長3メートルに達し、その楯鱗は大きく、まばらに配置されています。この魚は全世界の海洋に分布しており、英語では「Bramble shark」と呼ばれています。

コギクザメ（Echinorhinus cookei）

コギクザメは、1928年に記載された種で、全長は最大4メートルになります。この種は小さな楯鱗が密集しているのが特徴で、分布域は太平洋に限定されています。英語の名称は「Prickly shark」で、まさにその特徴を表しています。

参考文献

• - Joseph S. Nelson, Fishes of the world, 4th edition: Wiley & Sons, Inc., 2006

外部サイト

• - FishBase - Echinorhinus brucus （キクザメ）
• - FishBase - Echinorhinus cookei （コギクザメ）

関連項目

• - サメ
• - ツノザメ目

このように、キクザメ目の生態や分類は非常に興味深いものであり、今後の研究に期待が寄せられています。

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