キクノサリーレ

キクノサリーレ：重賞制覇への道のり

キクノサリーレは、2005年北海道で誕生した競走馬です。馬名の由来は冠名とイタリア語で「昇る」を意味するSalireの組み合わせです。この馬名は、その後の競走生活を象徴するかのように、幾多の困難を乗り越え、栄光を掴むまでの道のりを暗示しています。

デビューは2歳時。期待を背負いデビュー戦に臨みましたが、2着という結果に終わりました。その後は未勝利戦で苦戦が続き、なかなか勝ち星に恵まれませんでした。転厩を機に、新たな環境で才能が開花する転機が訪れます。

転厩後3戦目にして、ついに初勝利を手にします。この勝利を足掛かりに、500万下条件戦を連勝。さらに勢いを増し、準オープンクラスの競走も連勝しました。そして迎えたのは、2008年の武蔵野ステークス。カネヒキリやサンライズバッカスなど、強豪がひしめくレースで、キクノサリーレは5番人気に支持されました。

レースでは、先行集団でレースを進め、1番人気のユビキタスをマーク。最後の直線で鮮やかに抜け出し、追い上げてくるサンライズバッカスを振り切って見事優勝を果たしました。この勝利は、キクノサリーレにとって初の重賞制覇であり、担当調教師にとっても厩舎開業以来初の重賞制覇という大きな喜びとなりました。

しかし、その後は苦戦が続きました。ジャパンカップダートへの出走登録も叶わず、ベテルギウスステークスでは6着に終わります。翌年もフェブラリーステークスやマーチステークスで思うような結果を残せず、長期休養を余儀なくされます。復帰後も、以前のような輝きを取り戻すことができず、徐々に成績は下降線を辿ります。

5歳時には、栗東ステークスや大沼ステークスなどに出走するも、思うような結果は得られませんでした。そして、2012年にはJRA競走馬登録を抹消し、園田競馬に移籍しますが、そこで競走馬としてのキャリアを終えました。

キクノサリーレの競走生活は、華々しい重賞制覇と、その後長く続いた苦戦という、ドラマチックなストーリーを描いています。武蔵野ステークスでの勝利は、その競走生活における最高の瞬間として、長く記憶されることでしょう。その輝かしい勝利と、その後の苦悩の日々を通して、競走馬としての生き様を垣間見ることができる、そんな存在と言えるでしょう。

キクノサリーレの血統や詳細な競走成績については、netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ、Racing Postなどのウェブサイトで確認できます。

もう一度検索