キッドのホレホレ大作戦

キッドのホレホレ大作戦

『キッドのホレホレ大作戦』は、1987年4月に日本物産（ニチブツ）からリリースされたアーケード用アクションパズルゲームです。この作品は、プレイヤーがキャラクターを操作し、様々なステージで宝箱を集めて敵を倒すというユニークなゲームプレイが特徴です。

ゲームの目的とストーリー

プレイヤーは、23世紀からタイムスリップしてきた主人公のキッドとマックを操作し、魔王ダンテに立ち向かいます。目的は元の時代に戻ることですが、そのためには敵を倒し、鍵を集めて扉を開ける必要があります。物語は、彼らが時空間迷宮に迷い込み、敵から逃れるために武器なしで戦わなければならないというサスペンスフルな状況から始まります。

ゲームのシステム

本作では、フィールド内に配置された宝箱をすべて集めると鍵が出現し、それを使って扉を開けることでステージクリアとなります。プレイヤーは異なる時代のステージを訪れ、各ステージ内で洞窟を掘ったりアイテムを使ったりして敵を攻撃出来るシステムが設計されています。

アーケード版では2人プレイが交互に実施されますが、開発段階では同時プレイが可能だったという情報もあります。ゲームは全16ステージで構成されており、最終ステージのボスを撃破すると、再び1周目に戻るループ型のゲームプレイが展開されます。また、特に敵を埋めて倒すシステムは東京大学の『平安京エイリアン』に似ているとされますが、開発者の藤原茂樹は偶然の一致だと述べています。

移植版と評価

このゲームは同年、ファミリーコンピュータに移植され、『ブービーキッズ』としてリリースされました。この版は、オリジナルのゲームプレイに一定の改編が加えられ、プレイヤーは古代から未来へと進みながら、エンディングを迎える仕様となっています。

さらに、1989年には『ドラえもん 迷宮大作戦』としてPCエンジンに移植され、ここではキャラクターがドラえもんの登場人物に変更されました。このバージョンは、より多彩な新規デモ画面や改良された操作性を提供し、全体的なゲームバランスも向上しています。また、ゲームボーイ用の『ブービーボーイズ』まで展開され、3段階の難易度が設定されていました。

アーケード版は、2016年にPlayStation 4|PlayStation_4、2018年にはNintendo Switchでもアーケードアーカイブスの形で配信されており、初めての完全移植を果たしました。

各機種ごとの評価はそれぞれ異なりますが、ファミリーコンピュータ版やPCエンジン版でのスコアは、ゲーム誌やプレイヤーから一定の評価を得ています。ただし、ゲームボーイ版やPCエンジン版では、全体的に難易度が高いというフィードバックもありました。

開発者と音楽

本作の開発は、日本物産に所属する藤原茂樹がディレクターとして手がけており、彼は後にボンバーマンシリーズで知られる人物です。また、音楽は吉田健志と船場洋志が担当し、ゲームの雰囲気を一層引き立てる重要な要素となっています。

結論

『キッドのホレホレ大作戦』は、ユニークなゲームシステムと魅力的なストーリー、さらには多様なプラットフォームへの移植を通じて、その魅力を受け継いできた名作です。このゲームを通じてプレイヤーは、時間を超える冒険と頭を使ったパズル解決を楽しむことができるでしょう。

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