キトゥンズジョイ

キトゥンズジョイ(Kitten's Joy)は、アメリカ合衆国で活躍した競走馬であり、その後の種牡馬としての成功も著しい名馬です。2004年には、芝の競走における卓越した能力が認められ、エクリプス賞最優秀芝牡馬の栄冠に輝きました。

競走馬時代、キトゥンズジョイはデビュー当初こそダート競走に挑戦しましたが、真価を発揮したのは芝への転向後でした。3歳時にはセクレタリアトステークスとターフクラシック招待ステークスを含む6つの重賞競走を制覇し、その実力を証明しました。ブリーダーズカップターフでは惜しくも2着に敗れましたが、その活躍は高く評価されました。その後、左脚の怪我のため、2005年に引退することとなりました。しかし、その競走成績は14戦9勝という輝かしいものであり、特に芝競走では12戦9勝2着3回と圧倒的な強さを誇りました。一度も連対を外すことのない安定感も、彼の大きな特徴でした。

引退後は、ラムジー夫妻の所有するラムジーファームで種牡馬としてのキャリアをスタートさせました。初年度の種付け料は2万5,000ドルでしたが、その産駒の活躍により、種付け料は徐々に高騰し、2014年には10万ドルにまで達しました。キトゥンズジョイの産駒は、芝競走で特に優れた能力を発揮し、2013年から2018年までの6年間連続で北米芝リーディングサイアーの称号を獲得しました。2013年と2018年には、芝にとどまらず、北米リーディングサイアーの称号も獲得する快挙を達成しました。

ラムジー夫妻は多くの産駒を所有しており、キトゥンズジョイは彼らにとって半ばプライベート種牡馬のような存在でもありました。しかし、より多くの馬にその血を受け継いでもらうため、2018年にはヒルンデイルファームに所有権の一部を譲渡。種付け料を6万ドルに引き下げることで、種付け相手の多様化を図り、種牡馬としての活動の幅を広げました。

近年では、アメリカのみならず、ヨーロッパでも多くの活躍馬を輩出しています。日本にもその血統が輸入されており、ジャンダルムやダッシングブレイズといった重賞勝ち馬が誕生しています。特にジャンダルムは2022年のスプリンターズステークスを制覇し、キトゥンズジョイ産駒として初の日本GI競走制覇という偉業を達成しました。

キトゥンズジョイの代表産駒は数多く、北米やヨーロッパのGI競走を制した馬が多数います。ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズターフ、ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ'>[ステファニーズキトゥン]、ボビーズキトゥン(ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ、ベルモントダービー、セクレタリアトステークス'>[ブリーダーズカップ・ターフ]]スプリント)、ビッグブルーキトゥン(GI4勝)、アドミラルキトゥン(セクレタリアトステークス)、リアルソリューション(アーリントンミリオン、マンハッタンステークス)、キトゥンズダンプリングス(クイーン・エリザベス2世チャレンジカップステークス)、ディヴィシデロ(ジョーハーシュ・ターフクラシックステークス)、ホークビル(エクリプスステークス、ドバイシーマクラシック)、オスカーパフォーマンス]、サドラーズジョイ(インターナショナルステークス、愛チャンピオンステークス、クイーンエリザベス2世ステークス'>[ソードダンサーステークス]])、ロアリングライオン]、カメコ([[フューチュリティトロフィー、2000ギニーステークス)、ヘンリーズジョイ(ベルモントダービー)、トリポリ(パシフィッククラシックステークス)など、その名を挙げれば枚挙にいとまがありません。

さらに、母の父としての活躍も目覚ましく、Far Bridge(ベルモントダービー、[ソードダンサーステークス]]、ジョーハーシュ・ターフクラシックステークス)や[[ジャスパークローネ]といった活躍馬も輩出しています。

キトゥンズジョイは、競走馬としても種牡馬としても、アメリカ競馬史に大きな足跡を残した、まさにレジェンド級の馬と言えるでしょう。その血統は、これからも世界中の競馬界で活躍を続けることでしょう。

もう一度検索