キミワクイーン

キミワクイーン：女王への道程

2019年3月31日生まれのキミワクイーンは、日本の競走馬界でその名を刻むサラブレッドだ。その馬名は、所有者の屋号に「女王」を組み合わせたもの。名前にふさわしく、彼女は数々のレースを戦い抜き、2023年の函館スプリントステークスで重賞初優勝という輝かしい成果を手にした。

キミワクイーンは、2020年のセレクトセール1歳セッションで2000万円（税別）という高値で落札された。そのポテンシャルの高さが、関係者から高く評価されていた証だろう。

2021年、2歳となったキミワクイーンは東京競馬場でデビュー。ミルコ・デムーロ騎手を背に、鮮やかな勝利を収めた。続く新潟2歳ステークスではセリフォスに敗れはしたものの、その実力を示す走りで関係者の期待を高めた。その後も勝利を重ね、2勝目を挙げた彼女は、年末の阪神ジュベナイルフィリーズに初挑戦するも、10着と結果を残すことはできなかった。

3歳シーズンではフィリーズレビューに出走するも7着に敗れ、クラシックへの挑戦は叶わなかった。その後は休養に入り、9月3日の札幌スポニチ賞で復帰戦を勝利で飾る。

4歳となった2023年、キミワクイーンはさらなる飛躍を遂げる。シーズン初戦のサンライズステークスを制し、オープンクラスへと昇格したのだ。続くオーシャンステークスでは12着と敗れたものの、その経験は彼女をより強くした。そして迎えた函館スプリントステークス。後方からレースを進め、直線で驚異的な末脚を繰り出すと、先行馬を次々と抜き去り、見事重賞初制覇を成し遂げた。

この勝利は、キミワクイーンにとっても、関係者にとっても大きな喜びだった。特に、彼女の手綱を取った横山武史騎手にとって、この勝利は格別なものだっただろう。なぜなら、この日のエプソムカップで兄の横山和生騎手がジャスティンカフェで勝利しており、兄弟騎手が同日JRA重賞を制覇するという快挙を達成したのだ。これは、グレード制導入後では1997年以来、史上2組目となる偉業である。

キミワクイーンのこれまでの戦績は、関係者やファンにとって大きな感動を与えてくれるだろう。彼女は、多くの困難を乗り越え、自身の能力を最大限に発揮し、栄光を掴んだ。これからも彼女がどんなレースを見せてくれるのか、楽しみでならない。彼女の今後の活躍に期待したい。

※競走成績などの詳細は、JBISサーチおよびnetkeiba.comをご参照ください。

もう一度検索