セレクトセール

セレクトセール（JRHAセレクトセール）

セレクトセールは、日本競走馬協会が主催する国内最大の競走馬オークションです。1998年に創設されたこのイベントは、毎年7月にノーザンホースパークの特設会場で開催され、競走馬の流通活性化を目指しています。セレクトという名称は、主催側による厳選された優良馬が上場されることを意味します。

開催形式と過去の実績

セレクトセールは、初日に1歳馬の部、2日目に当歳馬（0歳馬）の部という形で2日間にわたり行われます。初回には230頭が出品され、そのうち7頭は1億円を超える落札額を記録するという驚異的なスタートを切りました。

世界中では、1歳馬のオークションが主流であり、当歳馬に関しては不確定要素が高く商業性に難があるため、盛り上がりに欠けることが多いですが、セレクトセールではこの当歳馬の部に特に力を注いでいます。上場馬には国内外の主要競走で活躍した馬の子孫が多く、ここ数年では当歳の最高落札額が世界最高額となることも珍しくありません。

2006年、トゥザヴィクトリーの2006（父: キングカメハメハ）という馬が当歳馬としては世界最高額の6億円で落札されたことが、その象徴的な例です。セレクトセールは特に社台グループとの関連が強く、同グループの生産馬が数多く出品されるため、「社台のセリ市」として知られています。

最近の傾向と注目の取引

最近では、特に高品質な当歳馬の供給を目指し、選出基準がより厳格化されています。例えば、2023年のセレクトセールでは、コントレイルの初年度産駒が5億2000万円で落札され、当歳の部での落札率は94.8%、合計売上額は歴代最高の281億4500万円に達しました。常連の落札者には金子真人やダーレー・ジャパンが名を連ねています。

参加者と入札方法

一般の競馬ファンは基本的にセレクトセールの見学ができませんが、競馬関係者は参加可能です。新型コロナウィルスの影響で、入場に関しては厳格な制限が設けられています。また、2021年からはオンライン入札も導入され、物理的に会場へ行けない参加者もオークションに参加できるようになりました。

セレクトセールプレミアム

セレクトセールで取引された競走馬が2歳限定戦で優勝すると、「セレクトセールプレミアム」と呼ばれるボーナス賞金が与えられます。これにより、出品馬の価値がさらに高まる要素となっています。

メディアでの取り上げ

セレクトセールは毎年グリーンチャンネルで生中継されるほか、JBISサーチではインターネット中継も行われ、広くその模様が伝えられています。

セレクトセールは、競走馬の流通を活性化し、国内外のバイヤーにとって重要な場でもあり続けることでしょう。

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