キャシー・ジョーダン

キャシー・ジョーダンは、1959年12月3日、アメリカ・ペンシルベニア州出身の元女子プロテニス選手です。ニックネームは姓名の略称から「KJ」。WTAツアーでシングルス3勝、ダブルス41勝を挙げました。姉のバーバラ・ジョーダンもプロテニス選手で、1979年の全豪オープン女子シングルス優勝者です。

ジョーダンのプレースタイルは独特でした。厚めのウエスタングリップでフォアハンドはトップスピン、バックハンドはスライスを多用。ボレーも同じグリップでこなしました。高校時代はバスケットボール選手でしたが、1979年6月にプロ転向。同年11月には「東京エメロンカップ」で初来日し、女子テニス協会の「最も印象的な新人選手賞」を受賞しました。

1983年はジョーダンのキャリアにおけるハイライト。ウィンブルドンでベスト8に進出し、全豪オープンでは初のグランドスラム決勝に進出しました。決勝ではマルチナ・ナブラチロワに敗れ準優勝に終わりました。1984年のウィンブルドンでも準決勝に進出しましたが、再びナブラチロワに敗れています。

ジョーダンはダブルスの名手としても知られています。アン・スミスとのペアで、1980年の全仏オープンとウィンブルドン、1981年の全米オープンと全豪オープンを制覇。「キャリア・グランドスラム」を達成しました。その後はエリザベス・スマイリーとペアを組むことが多く、1985年のウィンブルドンでは5年ぶり2度目の優勝を果たしました。同年のウィンブルドン決勝では、ナブラチロワ＆パム・シュライバー組の女子ダブルス109連勝を阻止する殊勲も立てています。

混合ダブルスでも、1986年に全仏オープンとウィンブルドンでケン・フラックとのペアで2大会連続優勝を果たしました。日本のトーナメントでも活躍し、1987年と1988年の「ジャパン・オープン」で女子ダブルス2連覇を達成。1991年には「東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメント」で現役最後の優勝を飾りました。そして、同年の全米オープンで現役引退を発表しました。

姉妹揃って4大大会の決勝に進出したのは、1884年のウィンブルドン選手権以来の快挙であり、テニス界の「オープン化時代」では初の記録となりました。近年ではウィリアムズ姉妹が世界ランキング1位に輝き、テニス界を席巻しています。

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