キャトル (ガンダムシリーズ)

キャトル (CATL)

キャトルは、人気アニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する架空の作業用ロボットです。この機体は、モビルスーツ（MS）の先駆けとも言われ、興味深い背景やデザインを持っています。

デザイン

キャトルのデザインは、小林誠が手がけ、明貴美加が最終的な仕上げを担当しました。『ΖΖ』の初期コンセプトは、分かりやすくコミカルな作風を重視しており、そのスタイルはキャトルにも反映されています。明るい色合いやユーモラスなフォルムは、作品の雰囲気に寄与しています。

概要

キャトルは、大型の屋内作業用機械で、初期のスペースコロニー建設に使用されました。特に、サイド1でのコロニー建設に関連して設立されたスウィートウォーター型コロニー「ムーン・ムーン」に放置されたもので、約50年前にその工事が終わった際に捨てられたと考えられています。そのため、キャトルはかなり古い存在であり、時代を感じさせる一面があります。

搭載されている動力は不明ですが、太陽電池によって起動する設計が特長です。機体の色は基本的には茶色ですが、放置された際にはツタに覆われ、緑色に変わっていました。キャトルの頭頂高は30メートルで、筒状の胴体からは大きなモノアイが突き出ています。肩部分には2本ずつ合計4本のアームがあり、脚部は持たずにホバーで移動します。このため、作業用として設計されているものの、出力は戦闘用モビルスーツに匹敵するほど強力です。さらに、1本のアームには多連装火器を装備しており、その機能性も見逃せません。

劇中での活躍

キャトルは、アニメの第15話に登場します。ここでは「ムーン・ムーン」において、「役に立たない機械文明の象徴」として、現地人「光族」の信仰対象となり、祭り上げられていました。指導者のサラサ・ムーンの行動に反抗して、光族の教えが間違っていることを示そうとする双子の妹ラサラ・ムーンの協力を得たモンド・アガケがキャトルを修理し、起動させる場面が描かれています。結果として、サラサに協力していたネオ・ジオンのガザCを撃破するという活躍も見せました。

また、漫画『アッガイ博士』では、キャトルが一年戦争の頃にも現役の工作機械として存在し、ジオニック系列のスウィネン社でその改修が行われていたことが示されています。

さらに、漫画『機動戦士ムーンガンダム』では、シュランゲ隊によって大きな穴が開けられたムーン・ムーンを修復するためにカレル・カーシムがキャトルに搭乗しますが、残念ながら彼自身は戦死する結末を迎えます。

参考文献

• - 『Newtype100%COLLECTION 機動戦士ガンダムΖΖ』

関連項目

• - 宇宙世紀の登場機動兵器一覧

このように、キャトルは単なる作業用ロボット以上の存在感を持ち、多くの物語や設定に深く関与しています。ユニークなデザインと歴史的背景を併せ持つキャトルは、『機動戦士ガンダム』シリーズの中でも注目すべきキャラクターのひとつと言えるでしょう。

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