キャラヴァン (バンド)

キャラヴァン（Caravan）

キャラヴァンは、イングランドで結成されたプログレッシブロック・バンドであり、カンタベリー・ミュージックの重要な一翼を担っていることで知られています。彼らは「ワイルド・フラワーズ」を母体に、1968年に結成されました。このバンドは、ジャズの要素を取り入れたロックの融合を目指しており、特に叙情的な音楽で多くのファンを魅了しています。

来歴

キャラヴァンは1960年代に、カンタベリーで活躍していた「ワイルド・フラワーズ」から派生したバンドです。ワイルド・フラワーズが解散した後、残ったメンバーたちが新たにキャラヴァンを結成しました。彼らは、セールス面での大きな成功は得られなかったものの、多くのプログレッシブ・ロック・バンドの中でも特に個性的な音楽スタイルを持ち続け、1970年代に活躍しました。

しかし、同年代後半にニュー・ウェイヴの波が押し寄せると、キャラヴァンもポップなサウンドにシフトせざるを得なくなり、ついには1978年に解散しました。その後、1980年に再び活動を開始し、今までに多くのオリジナル・アルバムやライブ・アルバムをリリースしています。特に2002年には初の来日公演を果たし、その後も2005年に再度来日公演を行いました。

著名な出来事としては、2013年に創設メンバーのリチャード・コフランが亡くなり、パイ・ヘイスティングスだけが在籍する創設メンバーとなってしまった点があります。そして2019年にはデビュー50周年を祝う日本公演を成功させました。2021年には8年ぶりのオリジナルアルバムを発表し、翌年にはその新作に伴う来日ツアーを実施しました。

メンバー

【現ラインナップ】

• - パイ・ヘイスティングス (Pye Hastings) – ギター、ボーカル (1968年〜)
• - ジェフリー・リチャードソン (Geoffrey Richardson) – ヴィオラ、ギター、フルート (1972年〜1978年、1980年〜1981年、1995年〜)
• - ヤン・シェルハース (Jan Schelhaas) – キーボード (1975年〜1978年、2002年〜)
• - マーク・ウォーカー (Mark Walker) – ドラムス (2010年〜)
• - リー・ポメロイ (Lee Pomeroy) – ベース (2021年〜)

【旧メンバー】

• - リチャード・コフラン (Richard Coughlan) – ドラムス (1968年〜2013年)
• - リチャード・シンクレア (Richard Sinclair) – ベース、ボーカル (1968年〜1972年、1981年〜1985年、1990年〜1992年)
• - デイヴ・シンクレア (Dave Sinclair) – キーボード (1968年〜1971年、1973年〜1975年、1980年〜1985年、1990年〜1992年、1995年〜2002年)

など、多くのメンバーが在籍していました。

ディスコグラフィ

キャラヴァンのスタジオ・アルバムには、デビュー作である『キャラヴァン・ファースト・アルバム』（1968年）をはじめ、『グレイとピンクの地』（1971年）や『夜ごとに太る女のために』（1973年）などの作品が存在します。また、ライブ・アルバムやコンピレーション・アルバムも数多くリリースされ、ファンに愛され続けています。

キャラヴァンは、カンタベリー・ロックの重要な存在であり、多彩な音楽スタイルと時代に応じた変化で、今日まで活躍を続けています。

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