キヤノンメディカルシステムズ

キヤノンメディカルシステムズ株式会社

キヤノンメディカルシステムズ株式会社（CANON MEDICAL SYSTEMS CORPORATION）は、親会社のキヤノンのもとで医療機器の設計・製造・販売を行う企業です。元々は東芝グループに属していたが、2016年3月に全株式がキヤノンに譲渡されました。その後、社名も変更され、今日に至ります。

概要

キヤノンメディカルシステムズは、医療機器の市場において重要な地位を占めており、国内でのシェアはCT機器が60%、超音波診断装置は35%といった具合に、いずれもトップクラスの実績を持っています。CTスキャナやMRI、超音波診断装置、およびX線装置など、多様な医療機器を製造しており、世界中で広く利用されています。特に、CTスキャナの分野では、1975年に日本で初めてEMIスキャナを設置して以来、技術革新を続け、自社開発を進めてきました。

キヤノンメディカルシステムズは、医療機器関連の製品には、レセプトコンピュータ、電子カルテ、PACS（医療用画像と情報の管理システム）、検診システムなどが含まれ、医療現場におけるシステム全般にわたるソリューションを提供しています。

企業の歴史

同社の歴史は、1930年に東京電気株式会社が設立した日本医療電気株式会社から始まります。1942年に東芝に統合された後、何度かの社名変更を経て、2003年に東芝メディカルシステムズとして新たなスタートを切りました。2015年には100周年を迎え、その後の2016年には全株式がキヤノンに譲渡され完全子会社となりました。2018年に社名がキヤノンメディカルシステムズに変更された際には、キヤノンの先進的な画像処理技術を基盤として新たな製品の開発が期待されていました。

主な製品と技術

キヤノンメディカルシステムズは、多彩な医療器具を取り揃えています。以下に主な製品を紹介します：

• - CT: Aquilionシリーズは、320列マルチスライス機能を持ち、医療現場で特に人気があります。
• - MRI: Vantage Titanは、3Tの強力な磁場を使用し、高解像度の画像を提供します。
• - 超音波診断システム: Artidaは循環器専用の機能を備えた製品です。
• - X線装置: Ultimax-iなどの高機能機種が開発されており、様々な病院で運用されています。

パートナーシップ及び国際的な展開

キヤノンメディカルシステムズは、国際的な競争力を強めるために、世界各国での展開を進めています。2012年にはマンチェスター・ユナイテッドFCと公式パートナー契約を交わし、2016年にはレアル・マドリードとのスポンサー契約も締結しました。これにより、ブランドの認知度がさらに高まり、国際市場における存在感を増しています。

災害対応

2016年の熊本地震の際には、特に迅速な対応が求められました。熊本支店が影響を受けたものの、社内での安否確認が行われ、災害対策本部を設置して被災地での医療機器の復旧支援に努める姿勢が示されました。

結論

キヤノンメディカルシステムズ株式会社は、医療機器における革新を追求し続け、他社との提携や国際展開を通じてさらなる成長を目指しています。高度な技術力を持つ製品群は、現代の医療において欠かせない存在となっています。

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