キルディン型駆逐艦

キルディン型駆逐艦

キルディン型駆逐艦は、ソビエト連邦海軍において運用された駆逐艦の艦級であり、NATOによって付与されたコードネームです。ソ連海軍における正式名称は「56-M型駆逐艦」であり、またネームシップである「ベドーヴイ」にちなんでベドーヴイ級駆逐艦とも呼ばれます。

開発と経緯

キルディン型は、先行するコトリン型駆逐艦（56型）の設計を基に、ミサイル兵装を強化した艦として開発されました。プロトタイプとして建造された56-EM型「ベドーヴイ」と、量産型である56-M型4隻の計5隻が計画されました。しかし、56-M型の内1隻は建造途中でキャンセルされたため、実際に竣工したのは4隻です。

1966年には、本級は大型ミサイル艦（BRK）に艦種変更されました。その後、1970年代には「ネウデルジームイ」を除く4隻が56-U型として近代化改修を受け、大型対潜艦（BPK）に再分類されました。しかし1977年には、56-U型4隻の艦種は再びBRKへと戻されています。

サブタイプ

キルディン型駆逐艦は、開発過程や近代化改修によって、いくつかのサブタイプに分類されます。

56-EM号計画
1958年に開始された大型ミサイル艦計画です。艦対艦ミサイルKSShchを搭載しており、コトリン型駆逐艦として起工された「ベドーヴイ」が建造中に設計変更されたものです。

56-M号計画
56-EM号計画の量産型として計画された大型ミサイル艦です。未完成に終わった56号計画型駆逐艦の船体を活用しました。当初4隻が建造される予定でしたが、最終的に3隻が竣工しました。

56-U号計画
1978年に開始された近代化改修型です。艦対艦ミサイルP-15M「テルミート」、新しい主砲であるAK-726、電子戦対抗装備を搭載しました。

兵装

キルディン型駆逐艦は、そのサブタイプによって兵装が異なりますが、主なものとしては以下のものがあげられます。

艦対艦ミサイル：KSShch、P-15M「テルミート」
主砲：AK-726
電子戦対抗装備

同型艦

ベドーヴイ (Bedovyy)：56-EM型
グロズヌイ (Groznyy)：56-M型
ゴルディ (Gordyy)：56-M型
ネウデルジームイ(Neuderzhymyy)：56-M型

脚注

注釈

特になし

出典

Бережной, С. С. (1995), “Советский ВМФ 1945-1995. Крейсера, большие противолодочные корабли, эсминцы: Справочник по корабельному составу”, Морская коллекция (1), http://www.wunderwaffe.narod.ru/Magazine/MK/1995_01/23.htm

参考文献

Бережной, С. С. (1995), “Советский ВМФ 1945-1995. Крейсера, большие противолодочные корабли, эсминцы: Справочник по корабельному составу”, Морская коллекция (1)

関連項目

コトリン型駆逐艦
ソ連・ロシア海軍艦艇一覧

外部リンク

GlobalSecurity（2010年5月28日確認）

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