キルピスヤルヴィ

キルピスヤルヴィ：フィンランド最北端の村

キルピスヤルヴィ（Kilpisjärvi）は、フィンランドのラッピ県、エノンテキオに位置する小さな村です。フィンランドの最北西端に位置し、その地理的な特徴から、さまざまな魅力を持つ場所として知られています。

地理

キルピスヤルヴィは、海抜約500メートルの高地に位置しています。北極圏のラップランド地方に属し、北極海から南へ約50キロメートルという近さです。村の周辺には、標高1,029メートルのサーナ山がそびえ立ち、その麓には美しいサーナ湖が広がっています。また、村の西部にはマッラ厳正自然保護区があり、手付かずの自然が保護されています。さらに、南部にはキルピスヤルヴィ湖が広がり、豊かな自然環境を形成しています。

人口

2009年12月31日時点での人口はわずか86人と、非常に小さな村です。しかし、その地理的な重要性と美しい自然から、多くの人々が訪れる観光地でもあります。

三国国境

キルピスヤルヴィの最大の特徴は、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンの3国の国境が一点で交わっていることです。この地点には三国ケルンと呼ばれる標識が設置されており、国境を越えて行き来することができます。国境点はコルタ湖に位置しています。

研究施設

キルピスヤルヴィには、ヘルシンキ大学の生物研究所があり、北極圏の生物や環境に関する研究が行われています。また、Kilpisjärvi Atmospheric Imaging Receiver Array (KAIRA)という、大気現象を観測するための施設も設置されています。

交通アクセス

キルピスヤルヴィへのアクセスは、ロヴァニエミから北へ約440キロメートル、ヘルシンキからは北へ約1200キロメートルの距離です。周辺の都市からの距離は以下の通りです。

ヘッタから北西へ約175キロメートル
ラクセルブから約510キロメートル
* ムオニオから北西へ約200キロメートル

キルピスヤルヴィは、その特異な地理的条件と豊かな自然環境から、研究、観光、そして国境を越えた交流の拠点として、重要な役割を果たしている村です。

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