キンキーブーツ

キンキーブーツ (映画)

『キンキーブーツ』（Kinky Boots）は、2005年に公開されたイギリスとアメリカの合作によるコメディ映画です。実在の紳士靴メーカー「W.J. Brookes Ltd」をモデルに、ジェフ・ディーンとティム・ファースが脚本を、ジュリアン・ジャロルドが監督を務めました。日本では2006年に公開されています。

あらすじ

イギリスの田舎町ノーサンプトン。老舗の紳士靴メーカー「プライス社」の跡取り息子であるチャーリー・プライスは、家業を継ぐことに葛藤し、ロンドンへの転勤を考えていました。しかし、父の急死により「プライス社」を継ぐことになり、会社の経営状況が危機的であることを知ります。

そんな中、チャーリーはロンドンでドラァグ・クイーンのローラと出会います。ローラは、ドラァグ・クイーン向けの靴が市場にないことに不満を持っており、女性用の靴では自身の体重を支えきれないという悩みを抱えていました。チャーリーは、ローラのために特注のブーツを作ることを思いつき、工場の新たな活路を見出そうとします。

従業員のローレンの助言もあり、チャーリーはローラをコンサルタントに迎え、「危険でセクシーな女物の紳士靴（Kinky Boots）」の開発に着手します。しかし、伝統を重んじる工場の従業員たちは、ローラの存在や新しい靴作りを快く思わず、チャーリーと婚約者のニコラとの関係も悪化していきます。

チャーリーは、ミラノの靴見本市に「キンキーブーツ」を出品することを決意しますが、従業員に過重労働を強いたため、彼らは工場を去ってしまいます。それでもチャーリーは、工場を守るために奔走し、従業員たちもチャーリーの熱意に動かされ、再び集結します。

ミラノに到着したチャーリーとローラでしたが、些細なことから仲違いしてしまいます。見本市当日、モデル不在という危機に陥ったチャーリーは、自らモデルとしてステージに立ちます。しかし、慣れないハイヒールで転倒してしまいます。その時、ローラとドラァグ・クイーン仲間たちが現れ、見事なパフォーマンスを披露し、会場を魅了します。

見本市は大成功を収め、「キンキーブーツ」は大きな注目を集めました。工場は再建を果たし、チャーリーとローレンは恋人同士になります。ローラは自身のショーで、ノーサンプトンの「キンキーブーツ工場」の栄誉を称え、物語は幕を閉じます。

キャスト

チャーリー・プライス：ジョエル・エドガートン（森川智之）
ローラ：キウェテル・イジョフォー（三宅健太）
ローレン：サラ＝ジェーン・ポッツ（浅野まゆみ）
ニコラ：ジェミマ・ルーパー（石塚理恵）
ドン：ニック・フロスト（志村知幸）

背景

この映画は、1999年2月24日にBBC Twoで放送されたドキュメンタリー番組『Trouble at the Top』のエピソードに触発されています。この番組では、ノーサンプトンシャーのアールズ・パートンにある閉鎖寸前の家族経営の靴工場であるW・J・ブルックス社のスティーヴ・ペイトマンが、経営再建のために紳士靴工場から「Divine」というブランドで個性的な靴を製造する様子が描かれています。

サウンドトラック

映画で使用された楽曲を収録したサウンドトラック盤が、2006年4月11日にハリウッド・レコードから発売されました。

評価

映画の評価は賛否両論ありましたが、世界中で994万1428ドルの興行収入を記録しました。

受賞歴

キウェテル・イジョフォーは、ゴールデングローブ賞主演男優賞（ミュージカル・コメディ部門）にノミネートされました。

ミュージカル化

2013年4月には、この映画を基にしたミュージカル「キンキーブーツ」がブロードウェイで上演されました。シンディ・ローパーが作詞・作曲を手掛け、ハーヴェイ・ファイアスタインが脚本を担当しました。このミュージカルは、2013年のトニー賞で6部門を受賞しました。

関連事項

キンキー[[ブーツ (ミュージカル)]]
映画・テレビ番組中の異性装
異性装

外部リンク

公式ウェブサイト
キンキーブーツ - allcinema
キンキーブーツ - KINENOTE
Kinky Boots - オールムービー（英語）
Kinky Boots - IMDb（英語）
The differences from the film and real-life

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