キング醸造株式会社
キング醸造株式
会社は、日本の主要な調味料メーカーの一つです。特に
みりんや醸造
酢の分野で広く知られており、「日の出
みりん」の製造元としてその名が浸透しています。本社は
兵庫県加古郡稲美町に位置し、日の出ホールディングスグループの中核
企業として事業を展開しています。
沿革
同社の歴史は明治時代に遡ります。創業者である大西猪太郎が、
1901年(明治34年)に「日の出白味淋」の製造・販売を始めたのが起源です。その事業は順調に発展し、
1927年(昭和2年)には大西合名
会社として正式に組織化されました。当初は
みりんや醸造
酢が中心でしたが、その後は濃縮ジュースなども手がけるなど、製造品目を多角化していきました。
戦後、日本の食文化の変化に対応しながら、製品開発を進めます。
1960年(昭和35年)には、現在も続くロングセラー商品である「日の出新味淋」を発売。翌
1961年(昭和36年)には組織形態を株式
会社へ変更し、現在の社名であるキング醸造株式
会社が誕生しました。この頃から、主力である
みりん・醸造
酢に加え、
みりん風調味料、クッキングワイン、清酒、
リキュールなど、より幅広いカテゴリーの製品を手がけるようになります。
企業として大きな節目となったのは、
2000年(平成12年)に迎えた創業100周年です。そして
2016年(平成28年)には、グループ体制を強化するため、日の出通商株式
会社をホールディングス
会社とする体制に移行しました。このホールディングス
会社は、
2019年(平成31年/令和元年)に日の出ホールディングス株式
会社へと社名を変更しています。
事業所と製品
キング醸造の主要拠点は、
兵庫県加古郡稲美町にある本社および工場です。生産活動の大部分はここで行われています。営業部門は全国に展開しており、第1営業部は
東京都大田区、第2・第3営業部は
大阪府大阪市淀川区、第4営業部は
愛知県名古屋市中村区にそれぞれオフィスを構え、全国の販売網を支えています。
同社の製品ラインナップは多岐にわたります。
みりんの代表格としては「日の出本
みりん」があり、その他にも清酒(「播州錦 上撰」や他社から事業を引き継いだ「金露 上撰」など)、焼酎(「六条の雫」)、各種
リキュールといった酒類も製造しています。食品分野では、「日の出新味料」(
みりん風調味料)、「日の出料理酒」、「日の出クッキングワイン」、「日の出穀物
酢」、「日の出ぽん
酢」など、日々の料理に欠かせない様々な調味料を提供しています。
宣伝活動
かつてキング醸造は、メディアを通じた積極的な宣伝活動を行っていました。特にテレビCMは主要な手段であり、長年にわたり朝日放送制作・
テレビ朝日系の土曜朝のワイド番組シリーズのスポンサーを務めていました。また、日本テレビの「
ザ・ワイド」のナショナルスポンサーや、本社所在地である
兵庫県のサンテレビでのCM放送実績もあります。しかし、2013年(平成25年)頃からはテレビでの広範なスポンサー活動を縮小し、現在は主に自社ウェブサイト上の特設サイトでの広告展開へとシフトしています。長年の恒例行事として、毎年秋頃に年賀状用の干支スタンプを購入特典として提供するキャンペーンも実施されています。
テレビCMには、
中田喜子さん、
西村知美さん、田川寿美さんといった著名な俳優や歌手が起用された実績があります。
日の出ホールディングスグループ
キング醸造株式
会社は、日の出ホールディングス株式
会社を中心とする
企業グループの一員です。グループ内には、キング醸造の他に、酒造
会社の株式
会社東亜酒造や但馬醸造所、食品製造の原田食品株式
会社、物流を担う日の出物流システム株式
会社など、食に関わる様々な事業を展開する
会社が含まれています。また、神戸ワイオーティー株式
会社やヨシダフーズインターナショナルジャパン株式
会社といった国内関連
会社のほか、
シンガポール、タイ、
アメリカ合衆国にも拠点を持ち、グローバルな事業展開も進めています。