キンドゥ

キンドゥ：コンゴ民主共和国の要衝都市

キンドゥは、コンゴ民主共和国マニエマ州の州都であり、人口約20万人の都市です。コンゴ川の支流であるルアラバ川の河畔に位置し、古くから水上交通と陸上交通の要所として発展してきました。標高は約500mで、ブカブの西約400kmに位置します。

地理と交通

キンドゥはコンゴ東部に位置し、ルアラバ川を利用した河港都市として機能しています。船舶は上流のウブンドゥまで約300km航行でき、それより南には滝があるため、キンドゥは長らく重要な交通の拠点でした。鉄道は南から伸びる路線の終着駅であり、カレミ、カミナ、カナンガといった鉱業都市と結ばれています。また、2200mの滑走路を持つ空港があり、国内各地への便が発着しています。

歴史

19世紀には、金、象牙、奴隷の交易拠点として栄え、アラブ人やスワヒリの商人たちがザンジバルとの交易を盛んに行いました。この過程でイスラム教やスワヒリ文化が浸透しました。探検家のヘンリー・モートン・スタンリーは1876年にキンドゥを訪れ、幅9.1m、全長3.2kmに及ぶ広い街路を持つ「細長い都市」と評しました。また、バナナやヤシの木立が街を取り囲む様子を記録しています。
1961年には、コンゴ動乱の中で「キンドゥ虐殺事件」が発生しました。モブツ・セセ・セコ政権時代には、旧キヴ州のマニエマ地区の中心都市でした。

人口と宗教

都市人口は14万人から20万人と推定されています。住民の多くはキリスト教徒で、カトリック信徒が約半数、聖公会信徒が1割弱を占めます。また、少数のイスラム教徒も暮らしています。

経済

キンドゥの主な経済活動は鉱業です。郊外ではダイヤモンド、銅鉱石、金鉱石、コバルトなどが産出されます。また、市内には定期市が開かれ、様々な商店が軒を連ねています。

行政と政治

キンドゥはマニエマ州の州都として、州議会や行政府の要職が置かれています。

交通

キンドゥ空港からは、空路でゴマ、ブカブ、キンシャサなどへアクセスできます。鉄道は、カレミやルブンバシ、イレボといった南部地域へと繋がっています。ルアラバ川沿いには川港があり、水上交通も利用できます。道路網では、国道31号線が市内を通り、州道508号線と連絡しています。ただし、州内の道路は未舗装であり、路面状態はあまり良くありません。

教育

キンドゥには初等・中等教育施設に加え、高等教育機関としてキンドゥ大学があります。公用語はスワヒリ語です。

気候

気候はサバナ気候（Aw）と熱帯モンスーン気候（Am）に属し、6月から7月にかけて短い乾季を迎えます。

参考資料

• - Stanley, H.M (1899). Through the Dark Continent. ロンドン: G. Newnes

第1巻 ISBN 0486256677
第2巻 ISBN 0486256685

関連項目

• - キンドゥ虐殺事件
• - キンドゥ大学

外部リンク

• - Villes de RD Congo - Kindu ([フランス語]])
• - [鉄道復旧計画2004年6月9日時点

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